週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

石室

岩谷古墳 石岡市青田

土浦市と石岡市を結ぶ県道138号の朝日トンネル(1,784m)を抜けた先にある岩谷古墳。円墳。複式構造の横穴式石室が開口する。東日本大地震で石室の壁石が1枚倒れた。平成29年度に発掘調査と石室の解体、修復、墳丘の復元を実施。 「石岡を掘る4展示解説」に復…

天神山2号墳 嵐山町勝田

墳活初めの3基目は嵐山町の天神山古墳群の天神山2号墳。花見台第一公園の調整池の北にある淡洲神社の裏山を登ったところにある。 淡洲神社 「イノシシ注意」の道 左が天神山1号墳、右が天神山2号墳。 天神山2号墳。円墳。径15m。凝灰岩の切石を使用した胴張…

稲荷塚古墳 嵐山町菅谷

墳活初めの2基目は、嵐山町の稲荷塚古墳。胴張型の複式構造の横穴式石室を持つ。側壁は結晶片岩の扁平な割り石の小口積み。奥壁と天井部は大きな一枚岩の片岩。 文献[2]によると胴張型横穴式石室について「渡来人である壬生吉志氏の一族が武蔵国に来て広めた…

若宮八幡古墳 東松山市石橋

今年の墳活初めは、東松山市の若宮八幡古墳。下唐子古墳群の塚原支群の主墳。円墳。径34m。6世紀後半の築造。胴張型の複式構造の横穴式石室を持つ。砂質凝灰岩で「切石切組積工法」を採用。墳頂に八幡神社を祀る。 2018年にノーベル物理学賞を受賞した梶田隆…

公津原39号墳 成田市船形

成田ニュータウンの西端の成田市船形の麻賀多神社(まかたじんじゃ)の東側に印波国造(いんばのくにのみやつこ)の伊都許利命(いつこりのみこと)の墳墓と伝わる方墳がある。全長36m、高さ5m。公津原39号墳。 蓋石の隙間にスマホのレンズを向けて撮った写真。ピ…

一ノ関古墳 伊勢崎市本関町

一ノ関古墳は6世紀後半に築造された前方後円墳。粕川の侵食で前方部の大半が削られている。全長は現在では約28m。もともとは約50mと推定。後円部の南側に両袖型の横穴式石室が開口。 一ノ関古墳/伊勢崎市 にほんブログ村

巌穴山古墳 太田市東今泉町

巌穴山古墳(いわあなやまこふん)は、古墳時代終末期(7世紀前半)の方墳。一辺36.5m、高さ6m。南側に横穴式石室が開口。石室は両袖型の複式構造、全長13.4m。 西から。 南から。 南東から。 墳丘上から。 北西から。 太田市|巖穴山古墳 太田市の古墳パンフレ…

観音塚古墳 高崎市八幡町

八幡古墳群の観音塚古墳は観音塚考古資料館から南に徒歩2分の位置にある前方後方墳。全長105m(復元長)。前方部4段築成、後円部3段築成。6世紀末から7世紀初めの築造。 後円部の南側に開口する両袖式の横穴式石室は全長15.3mで日本を代表する巨石石室。最大で…

「群馬に古墳が造られ始めたころ」高崎市観音塚考古資料館

高崎市観音塚考古資料館で開催中(12/1まで)の企画展「群馬に古墳が造られ始めたころ」を見てきた。群馬県の古墳時代前期にスポットを当て、群馬県地域における弥生時代後期末から古墳時代前期の墳墓・古墳などの実態を俯瞰する。群馬県の出現期の古墳はほぼ…

武者塚古墳石室公開(11/17) 土浦市上坂田

上高津貝塚ふるさと歴史の広場の土浦市立考古資料館で開催中の企画展「常陸の玉作り 重要文化財武者塚古墳出土品同時公開」の記念行事として実施された武者塚古墳石室公開に参加した。武者塚古墳(むしゃづかこふん)は古墳時代終末期(7世紀)の古墳で、1983年…

簗瀬二子塚古墳 特別公開(11/16) 安中市簗瀬

国の史跡指定1周年を記念して実施された簗瀬二子塚古墳の特別公開と現地解説に参加した。梁瀬二子塚古墳(やなせふたごつかこふん)は、古墳時代後期初頭(6世紀初頭)の前方後円墳。全長約80m。関東における最古段階の横穴式石室をもつ。 ガイダンス施設から 南…

鶴ヶ丘稲荷神社古墳 鶴ヶ島市松ヶ丘

鶴ヶ丘古墳群の鶴ヶ丘稲荷神社古墳の横穴式石室が鶴ヶ島市の境公園に移設保存されている。鶴ヶ丘稲荷神社古墳は一辺東西40m、南北53mを測る不明瞭な掘込の周溝をもつ方墳。平面形状が羽子板状となる凝灰岩切石積み複室構造の横穴式石室を持ち、石室下には掘…

後二子古墳 前橋市西大室町

中二子古墳に隣接して北西にある後二子古墳。前方後円墳。全長85m。6世紀後半の築造。 北から右手前が前方部、左奥が後円部。1段目の基壇に2段目の墳丘がのる「下野型古墳」の特徴がよくわかる。 東から左手前が後円部、右奥が前方部 南東から右手前が後円部…

前二子古墳 前橋市西大室町

赤城南麓最大の古墳群の大室古墳群で最初に造られた前方後円墳の前二子古墳。全長94m。6世紀初頭。県内最古級の川原石積みの長大な横穴式石室が後円部に南に開口する。 北から、左が後円部、右が前方部 北西から 北側のくびれ部の階段で墳丘に登る 前方部 後…

中塚古墳 桐生市新里町新川

赤城山南麓の標高約200mの丘陵上に位置する中塚古墳。一辺約40mの方墳。1980年の発掘調査では径約37mの円墳とされていた。南に開口する横穴式石室は中に入れなかったが、以前は入れたようで、その当時の様子を伝えるサイトでは、切石組み石室の頂点に立つ古…

天神山3号墳 みどり市笠懸町西鹿田

岩宿ムラ祭りの日に周辺の古墳を巡った。 天神山古墳群の天神山3号墳。円墳。径14m。竪穴式(石槨)。市史跡。 墓地のあたりに墳丘が残っているのかと思ったが、保存されているのは石室のみのようだ。 「3号墳の竪穴石室が覆屋内に保存されている」とされるの…

伊勢塚古墳 藤岡市

鮎川と鏑川の合流点付近にある伊勢塚古墳は、径27.2mの不正八角形墳と考えられる。南に開口する横穴式石室は、美しい模様積みで、市内では最大級(全長8.94m)の石室。 南南東から 南南西から 南から 羨道 胴張り構造の玄室。ドーム状の構造の模様積みと称され…

高根古墳群 城里町高根

毘沙門古墳群の東側、高根山大山寺の南側に広がる高根古墳群。 1ヶ所目。高根山大山寺の正面の畑の立派な石 2ヶ所目 3ヶ所目 にほんブログ村

毘沙門古墳群 城里町高根

いせきぴあの北北西約1.5km付近に分布する毘沙門古墳群。 1ヶ所目 2ヶ所目 3ヶ所目 4ヶ所目は立派な石 5ヶ所目 県道112号線(ビーフライン)に立つ毘沙門古墳群の説明板 にほんブログ村

滝ノ上古墳群 城里町北方

いせきぴあの北東約400m付近に分布する滝ノ上古墳群。 道路脇に寄せられたと思われる石 こちらの石はかなり立派 近くで倒れていた石碑 Google Mapの航空写真やストリートビューで目星をつけた地点のうちいくつかは、現地では確認できず。耕作の邪魔になる石…

高久崎古墳群 城里町北方

頓化原古墳の見学の後、古墳めぐりの先輩に同行させていただき、いせきぴあ周辺の古墳群をまわった。最初に訪れたのは高久崎古墳群。いせきぴあから南東に約1kmに分布する。墳丘は耕作で削平され、石室の一部の石材と思われる石が畑に露出している。 1ヶ所目…

増井古墳 城里町増井

線刻画がある石室の奥壁が露出する増井古墳。墳丘の西半分は旧水戸街道により切断され、墳形も規模も不明。 この細道が旧水戸街道? 城里町増井古墳: 埼群古墳館別館 にほんブログ村

武蔵国造 物部連兄麿 八幡山古墳の被葬者?

先日のブログ記事「古墳の被葬者」で紹介した説明板の中で唯一、埼玉県行田市の八幡山古墳の説明板が被葬者の候補として具体名を挙げていた。そこで、八幡山古墳の被葬者の候補とされる物部連兄麿(兄麻呂、もののべのむらじえまろ)について調べた。物部連兄…

石室に入れる古墳

昨年、明治大学でサイモン・ケイナー博士の特別講演会に参加した時に「この中で石室に入ったことある人は?」と質問があり、とりあえず手を上げて、ある方が指名されて「どこの古墳の石室に入りましたか?」と質問された時、はたと、自分だったらどこの古墳…

普門寺の八幡石 日野市日野本町

七ツ塚古墳群を再訪した後で、ご〜ご〜ひでりんさんに教えていただいた普門寺の八幡石を見学した。 八幡石は本堂の前にあった。古墳石室の天井石と考えられている。 七ツ塚古墳群の南西2kmの八王子市には高倉町の地名が残り、「高倉北の塚」とは七ツ塚古墳群…

船田古墳 八王子市長房町

都営長房団地の造成に伴う発掘調査で径約14mの円墳の周溝と川原石を積んだ石室が検出された。墳丘は削平されていた。古墳は公園内に埋め戻され保存された。石室は、玄室の入口と羨道との段差が片方しかない片袖式、片側の側壁には緩い胴張りが認められる。 …

鹿島古墳 八王子市楢原町

北鹿島古墳のすぐ南にある鹿島神社。1967年に神社内で鹿島古墳の調査が行われた。文献[1]によると「径5m、高さ0.5mの墳丘が残っていたと言うが、現在では消滅。」「主体部は川原石による。横穴式石室的縦穴式石室(右片袖形)。主軸N-53°-E。長さ5.32m、奥壁幅…

浄土古墳群 昭島市田中町

1975年に浄土寺趾と伝わる地で石室が検出された。1981年に周辺から小石室4基が検出された。これらを浄土古墳群と呼ぶ。文献[1]によると1号墳の「墳丘は消滅」「主体部は小公園として石室を保存。川原石による。奥壁は凝灰質砂岩の一枚岩。明確な羨道のない横…

千葉大学医学部構内遺跡 千葉市中央区亥鼻

2002年に千葉大学医学部の総合研究棟の建設に伴う発掘調査で7基の七天王塚の中心から帆立貝形の前方後円墳が見つかった。墳丘は削平されていたが、周溝、横穴式石室、人骨、金環、鉄鏃、馬具(轡など)が検出された。推定全長28m。石室は七天王塚の脇に移築さ…

金冠塚古墳 いわき市錦町堰下

塚前古墳から国道6号線を南下。鮫川を渡ってから、右折して国道289号線バイパスを進み、JR常磐線を跨いだところの高架下に金冠塚古墳はある。円墳。径28m、高さ3m。二段築成。南側に羨道・前室・後室からなる複式構造の横穴式石室が開口。7世紀前半の築造。…