週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

北条中台古墳群 つくば市北条

茨城県住宅供給公社の(仮称)北条住宅団地建設事業の計画に伴い発掘調査が行われた北条中台遺跡の跡地は、住宅ではなくワイナリーになっている。調査区の遺跡は記録と遺物を残して湮滅。調査区域外には、中台1号墳の横穴式石室などが残っている。県営住宅団地計画がなぜ頓挫したのか、遺跡は保存できなかったのかと思う。文献[3]の「北条中台古墳群、番号137、前方後円墳3基、帆立貝式2基、円墳47基、墳形不明19基、北条中台廃寺と北条中台遺跡と同一地域、平成3, 4年発掘調査(一部湮滅)」

中台1号墳の横穴式石室。
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中台5号墳の石室石材と思われている石板。
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筑波山
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城山。山頂付近に多気城跡と北条城山古墳(前方後円墳)、南麓に無量院がある。
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平沢官衙遺跡
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つくばワイナリー
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以前に、無量院境内に安置されている石棺についてブログ記事にした。無量院の住職の話では、中台遺跡の調査後に、出土した石材を近隣のお寺に教育委員会が配ったとのこと。他のお寺がどうされたのかはご存知ないそうだ。また、別の情報では、無量院の小さな石棺は、運ばれた板石を組み合わせたもので子供用の石棺ということではないらしい。公開されている報告書でサイズの合う石棺を探したが見当たらなかったので納得。

北条中台遺跡の出土品はつくば市出土文化財管理センターで見学できる。土日祝日は休館日のため、平日に訪問した。古墳時代では、北条中台2号墳から出土した人物埴輪、馬鈴、馬具、北条中台21号墳から出土した圭頭大刀、柄、馬鈴、北条中台26号墳から出土した鳥形埴輪、北条中台45号墳から出土した耳環などが展示されていた。

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出土文化財管理センター|つくば市公式ウェブサイト

出土文化財管理センター|常陸国風土記を見る|常陸国風土記1300年記念

文献

[1] 財団法人茨城県教育財団 1995 『茨城県教育財団文化財調査報告102:中台遺跡』財団法人茨城県教育財団

[2] 茨城県考古学協会 2010「茨城の考古学散歩」東冷書房

[3] つくば市教育委員会 2020「つくばの遺跡

 

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