週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

未盗掘

南塚原9, 10号墳 神川町新里

青柳古墳群の南原塚支群の続き。南塚原9号墳(No.122)は青柳古墳群南塚原支群で唯一の前方後円墳。全長24.5m。横穴式石室。葺石。南塚原9号墳の後円部の東側の道路予定地にあった南塚原10墳(No.123)は、6世期末頃に築造された径19mほどの円墳。両袖式で6.6mの…

企画展・シンポジウム「常陸鏡塚」大洗町立旧大貫小学校・大洗文化センター

大洗町立旧大貫小学校で土日の10日限定で開催された企画展「常陸鏡塚」の関連イベントとして12月15日に開催されたシンポジウム「常陸鏡塚」を聴講した。3件の講演と講演者をパネラーとした討論会が行われた。 常陸鏡塚(ひたちかがみつか)は古墳時代前期後半…

武者塚古墳石室公開(11/17) 土浦市上坂田

上高津貝塚ふるさと歴史の広場の土浦市立考古資料館で開催中の企画展「常陸の玉作り 重要文化財武者塚古墳出土品同時公開」の記念行事として実施された武者塚古墳石室公開に参加した。武者塚古墳(むしゃづかこふん)は古墳時代終末期(7世紀)の古墳で、1983年…

「今蘇る!琵琶湖に君臨した王 雪野山古墳」明治大学博物館

10月4日から明治大学博物館で開催中の雪野山古墳発掘30周年記念展示「今蘇る!琵琶湖に君臨した王 雪野山古墳」を鑑賞した。 雪野山古墳は、琵琶湖の南東の湖東平野の独立山塊のひとつの雪野山の標高308.8mの山頂で、1989年の調査で未盗掘の縦穴式石室が見つ…

綿貫観音山古墳 高崎市綿貫町観音山

東国の正倉院といわれるほどの貴重な出土品のあった綿貫観音山古墳。二段築成の前方後円墳。全長97m。後円部に横穴式石室。6世紀後半の築造。二重の周溝。井野川下流域で最後の前方後円墳。1967,1968年に発掘調査が実施され、未盗掘の横穴式石室から人骨1体…

三昧塚古墳 行方市沖洲

霞ヶ浦の石岡に延びる高浜入(たかはまいり)の東岸の沖積低地にある三昧塚古墳。前方後円墳。5世紀後半(8期)の築造。1955年に霞ヶ浦の護岸工事の土砂取得により古墳の一部を破損。緊急調査が行われた。2005年から2006年に墳丘が復元された。復元された墳丘の…

稲荷山古墳 行田市埼玉

埼玉古墳群で最初に築造された稲荷山古墳。前方後円墳。全長120m。高さ11.7m。埼玉県で二番目の大きさ。5世紀後半の築造。前方部は1937年に削平。2003年に復元。 1968年の調査で後円部から礫槨と粘土槨の2つの埋葬施設(主体部)が見つかった。礫槨から鉄剣と…

古墳と被葬者の謎にせまる 大塚初重

日本考古学協会会長も務めた日本考古学界の第一人者の大塚初重さん(90歳)の明治大学の社会人講座の講義録(2012年発行)。宮内庁管理の箸墓古墳(倭迹迹日百襲姫陵)、佐紀陵山古墳(日葉酢媛陵)、天武・持統天皇合葬陵(檜隈大内陵)、治定されていない天皇陵とし…

未盗掘古墳と天皇陵古墳 松木武彦

岡山県倉敷市の勝負砂(しょうぶざこ)古墳の未盗掘の石室を2007年に発掘した岡山大学の松木武彦教授が2013年に上梓した未盗掘古墳と天皇陵古墳に関する本。近年、未盗掘古墳は発掘せず将来に託すという考えが共有されつつあるという。本書はそのような空気に…