週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

胴張型横穴式石室

東谷古墳 本庄市栗崎

次に訪れたのが東谷(ひがしやつ)古墳。文献[2]では「方墳、一辺27m、横穴式石室」、ミニ企画「ミュージアムの周辺の古墳」のパネルでは「直径27m、高さ3mの二段築成の円墳、横穴式石室、築造時期は7世紀前半」 埼玉県選定重要遺跡 東谷古墳 東谷古墳(ひがし…

円墳大塚古墳 皆野町皆野

2月に埼玉県立自然の博物館で特別展「The 蛇紋岩」を鑑賞した後で、皆野町と秩父市で古墳巡りを楽しんだ。最初に訪れたのは円墳大塚古墳。周溝に植えられた梅が開花していた。文献[2]では「円墳、径30m、横穴式石室、周堀確認、土師器」 円墳大塚古墳 昭和33…

八幡山古墳石室 (再訪) 行田市藤原町

11月19日に開催された史跡探訪「行田市内の史跡を巡る」の続き。八幡山古墳石室は、説明板に「昭和52年から54年に発掘調査と復元整備が行われて現在の姿になっています。」と説明があり、整備前の姿が石室実測図に記載されていたが、そこまで理解していなか…

地蔵塚古墳 (再訪) 行田市藤原町

今年もよろしくお願いします。新年最初のブログ記事は、昨年11月19日に開催された史跡探訪「行田市内の史跡を巡る」で訪れた地蔵塚古墳。過去に2回訪れていて、線刻壁画がある横穴式石室の閉ざされた扉の中を、いつか見学したいと思っていた。2020年3月の北…

大堺2号墳 皆野町金崎

金崎古墳群の大堺2号墳。文献[1]では「宅地のため墳丘損壊」「石室は袖無型、南に開口、全長3.40m、幅1.98m、側壁は変成岩(岩石)を互目積」文献[2]では「県指定史跡、円墳、径16m、横穴式石室」 文献 [1] 埼玉県 1982「新編埼玉県史 資料編 2 原始・古代 弥…

大堺3号墳 皆野町金崎

荒川橋梁から国道140号線(彩甲斐街道)に出て、金崎古墳群を散策した。金崎古墳群は、宝登山(ほどさん)の山裾が、南東方向にのびた河岸段丘に所在する。かつては10基以上の円墳があったといわれているが、現在は埼玉県指定史跡に指定されている大堺1〜3号墳と…

鹿島古墳群(73, 76, 77号墳) 深谷市本田

鹿島古墳群の続き。 鹿島76号墳(方墳の可能性あり、一辺15m、横穴式石室) 鹿島77号墳(円墳、横穴式石室) 鹿島73号墳(方墳、一辺9m、横穴式石室、2004年発掘調査) 73号墳は2004年に発掘調査が行われ、一辺9mの方墳と確認された。その時のレポートが「深谷市鹿…

ニツ室塚古墳 大田原市小船渡

二ツ室塚古墳は、那珂川右岸段丘上にある全長46.5mの前方後円墳。1974年に栃木県史編纂事業の一環として発掘調査で、後円部と全方部の双方に横穴式石室を検出。後円部の石室は平面形状が羽子板状で、前方部の石室は胴張型。 二ツ室塚古墳(ふたつむろづかこ…

加瀬台3号墳 川崎市幸区南加瀬

私が古墳巡りを始めたのは2017年2月で、同時にこのブログを始めた。最近、デジカメの写真を見返していて、2011年11月に川崎市の夢見ヶ崎動物公園を訪れた時に撮影した加瀬台3号墳の写真を見つけた。この時は説明板の横穴式石室墳の意味がわからず、石室の入…

飛鳥山1号墳 (再訪③) 北区王子

桜の開花宣言に誘われて飛鳥山公園の飛鳥山1号墳を再訪した。 飛鳥山公園の古墳飛鳥山1号墳古墳時代後期の直径31mの円墳。平成元年の調査で周囲には幅3.8mの周溝が廻ることが確認された。また、平成5年の埋葬施設の調査で、切石を使用した横穴式石室が確認さ…

かぶと塚古墳石室の石材 吉見町北吉見

かぶと塚古墳は吉見町久米田の丘陵尾根の最高部に所在した二段築成の円墳。東西28m、南北26m、高さ4.6m。1973年夏に土取り工事に先立つ発掘調査が行われ、胴張型横穴式石室を検出。複室構造の玄室は全長7m、羨道部の長さ1.8m。石材は凝灰岩質砂岩と緑泥石片…

南塚原52, 53, 55, 58号墳跡 神川町二ノ宮

青柳古墳群の南塚原支群の続き。 南塚原52号墳(No.136)は、焼肉屋の敷地の隅にある規模不明の円墳。 南原塚53号墳(No.137)は径18mほどの円墳。すでに消滅。横穴式石室、葺石、周堀を確認。直刀、刀子、鉄鏃、玉、埴輪、土師器、須恵器を出土。 南塚原55号墳(…

南塚原11, 12, 13号墳 神川町新里

青柳古墳群の南塚原支群の続き。農業用調整池の北側の3基。 南塚原13号墳(No.107)は径18mほどの円墳。周堀を確認。大塚稲荷古墳と南塚原9号墳の中間に位置する。 南塚原11号墳(No.99)は径20mほどの円墳。南塚原13号墳の北に位置する。7世紀第2四半期の築造。…

天神山2号墳 嵐山町勝田

墳活初めの3基目は嵐山町の天神山古墳群の天神山2号墳。花見台第一公園の調整池の北にある淡洲神社の裏山を登ったところにある。 淡洲神社 「イノシシ注意」の道 左が天神山1号墳、右が天神山2号墳。 天神山2号墳。円墳。径15m。凝灰岩の切石を使用した胴張…

稲荷塚古墳 嵐山町菅谷

墳活初めの2基目は、嵐山町の稲荷塚古墳。胴張型の複式構造の横穴式石室を持つ。側壁は結晶片岩の扁平な割り石の小口積み。奥壁と天井部は大きな一枚岩の片岩。 文献[2]によると胴張型横穴式石室について「渡来人である壬生吉志氏の一族が武蔵国に来て広めた…

若宮八幡古墳 東松山市石橋

今年の墳活初めは、東松山市の若宮八幡古墳。下唐子古墳群の塚原支群の主墳。円墳。径34m。6世紀後半の築造。胴張型の複式構造の横穴式石室を持つ。砂質凝灰岩で「切石切組積工法」を採用。墳頂に八幡神社を祀る。 2018年にノーベル物理学賞を受賞した梶田隆…

武蔵府中熊野神社古墳(再訪) 府中市西府町

明けましておめでとうございます。新年最初のブログ記事は、昨年末に墳活納めで訪れた武蔵府中熊野神社古墳。上円下方墳。2回目の訪問。前回との変化点は西側が公園になっていた。展示館は年末年始のお休み中だった。 国史跡武蔵府中熊野神社古墳 東京都府中…

伊勢塚古墳 藤岡市

鮎川と鏑川の合流点付近にある伊勢塚古墳は、径27.2mの不正八角形墳と考えられる。南に開口する横穴式石室は、美しい模様積みで、市内では最大級(全長8.94m)の石室。 南南東から 南南西から 南から 羨道 胴張り構造の玄室。ドーム状の構造の模様積みと称され…

七ツ塚古墳群 (再訪) 日野市新町

仕事納めの後、七ツ塚古墳群の残存する墳丘を確認するために再訪した。 七ツ塚公園から西側の日野自動車総合グラウンドの体育館。体育館の工事の時に七ツ塚の一つを潰したとの情報もある。 体育館の南側に七ツ塚古墳群の4基の墳丘が残存する。北東から。 南…

船田古墳 八王子市長房町

都営長房団地の造成に伴う発掘調査で径約14mの円墳の周溝と川原石を積んだ石室が検出された。墳丘は削平されていた。古墳は公園内に埋め戻され保存された。石室は、玄室の入口と羨道との段差が片方しかない片袖式、片側の側壁には緩い胴張りが認められる。 …

北大谷古墳 八王子市大谷町

中央自動車道の八王子インターの南にある都立小宮公園から、徒歩で北大谷古墳を目指した。 何の目印もない山道に入る。Google Mapだけが頼り。 古墳の周囲は畑と原っぱが広がる。 南西から。木立の中に墳丘が認められる。古墳は、丘陵尾根よりやや南に向かっ…

浄土古墳群 昭島市田中町

1975年に浄土寺趾と伝わる地で石室が検出された。1981年に周辺から小石室4基が検出された。これらを浄土古墳群と呼ぶ。文献[1]によると1号墳の「墳丘は消滅」「主体部は小公園として石室を保存。川原石による。奥壁は凝灰質砂岩の一枚岩。明確な羨道のない横…

高坂3号墳 東松山市高坂

宅地開発のため記録・調査中の高坂3号墳。円墳。径16m。2月11日の遺跡見学会の見学者が予想以上だったため、急遽、見学コースに追加され解説していただいた。3号墳の墳丘はすでに北東部のみで南半分と西半分は削り取られていた。南に開口部を持つ横穴式石室…

天文台構内古墳 三鷹市大沢

国立天文台の三鷹キャンパス内にある古墳。2007年の調査で、墳形は上円下方墳と判明。上円下方墳と確認されたのは武蔵府中熊野神社古墳に次いで4例目。四方を周溝に囲まれた方形(南北30〜31m、東西25〜27m)の1段目と、その上に円形(径18.6m)の墳丘からなる2…

稲荷塚古墳 多摩市百草

多摩丘陵の北辺、多摩川に注ぐ大栗川右岸の舌状台地上に立地する稲荷塚古墳。全国的に珍しい八角形墳。幅2mの周溝の内側に径34m、2段の墳丘。2段目に切石造りの胴張り複室構造の横穴式石室。幅約2mの周溝が巡る。7世紀前半の築造。都指定の史跡。 詳細情報 :…

下谷保1号墳 国立市谷保

武蔵府中熊野神社古墳から西に徒歩12分。甲州街道(国道20号線)の国立インター交差点近くにある下谷保(しもやぼ)1号墳。円墳。径23m。高さ2m。7世紀前半中頃の築造。1985年の調査で、河原石積みの横穴式石室を検出。玄室は胴張り。床には扁平な石を敷く。玄室…

武蔵府中熊野神社古墳 府中市西府町

武蔵府中熊野神社古墳はJR西府駅から北に徒歩8分。熊野神社の社殿裏にある古墳。2003年の発掘調査で三段築成の上円下方墳であることが確認された。1段目は一辺32mの方形、2段目は一辺23mの方形、3段目は直径16mの円形。7世紀の築造。墳丘は2009年に復元され…

台耕地稲荷塚古墳 さいたま市大宮区三橋

側ヶ谷戸(そばがいと)古墳群の中で南にある台耕地稲荷塚(だいこうちいなりづか)古墳。円墳。直径24m。高さ2m。周溝から30mを超える円墳と推定される。両袖形の横穴式石室が南に開口。凝灰岩の戴石。全長4.4m。石室内から切子玉、ガラス製小玉、漆塗木製小玉…

飛鳥山1号墳 北区王子

飛鳥山公園にある飛鳥山1号墳は、渋沢栄一旧邸の築山を発掘調査して古墳と判明した。古墳時代後期の円墳。径31m。1989年に旧青少年センターの裏手にある塚状の高まりが古墳かどうかの確認調査が行われ、塚状の高まりの周囲には周溝が巡ることが確認され、そ…