週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

金鈴塚古墳 木更津市長須賀

小櫃川下流域にひろがる沖積平野にある、浜長須賀と呼ばれる標高約5.5mの微高地上に所在する金鈴(きんれいづか)古墳は、1950年の調査で金鈴が出土し、名付けられた。それまでは二子塚と呼ばれた。6世紀末頃に築造された前方後円墳で、全長約90m、墳丘の周り…

打越北上原3号墳 袖ケ浦市打越

袖ケ浦市遺跡発表会「袖ケ浦の古墳」で発表を聴講した打越北上原(うちこしきたうえはら)3号墳を見学しました。 打越北上原3号墳は久留里線横田駅から南に1kmの小櫃川中流域の台地の「サカタのタネ」の育種場にある。前方後円墳。全体44.5m、前方部幅24m、後…

袖ケ浦市遺跡発表会「袖ケ浦の古墳」(8/25)

8月25日に長浦おかのうえ図書館で開催された袖ケ浦市遺跡発表会「袖ケ浦の古墳」を聴講しました。 袖ケ浦市教育委員会生涯学習課の3名の職員により、神田(じんでん)古墳群、鼻欠(はなかけ)古墳群、打越北上原(うちこしきたうえはら)古墳群の3古墳群について…

「地中からのメッセージ」 さきたま史跡の博物館

さきたま古墳公園のさきたま史跡の博物館で開催中の平成30年度最新出土品展「地中からのメッセージ」を見てきました。 今年2月に現地説明会があった埼玉古墳群二子山古墳で出土した土師器、円筒埴輪、須恵器など、さいたま市の本杢遺跡の円墳跡から出土した…

真名板高山古墳 行田市真名板

さきたま古墳公園の東に4kmにある真名板高山古墳。東西に主軸を持つ前方後円墳で、前方部には浅間社を祀る。現存の墳丘の大きさは、全長90.5m、前方部の高さ7.3m、最大幅50m、後円部の高さ5.4m、直径40m。西に前方部を向ける。 埼玉県道32号鴻巣羽生線から看…

保呂羽堂古墳 羽生市西

毘沙門山古墳から西に180m、東武伊勢崎線と秩父鉄道の踏切を渡たると保呂羽堂古墳がある。径21mぐらいの円墳。墳頂に保呂羽山蔵王大権現を祀る。 北から。 東から。参道に鳥居はない。 西から。 街の中に古墳があるまち | 羽生市 にほんブログ村

毘沙門山古墳 羽生市西

東武伊勢崎線の羽生駅北の踏切のすぐ隣の毘沙門堂の境内にある毘沙門山古墳。前方後円墳。全長63m。高さ4.5m。前方部を西に向ける。1903年、東武鉄道伊勢崎線の路線敷設のため、前方部西側の一部が切り取られた。この工事中に埴輪片が発見されている。6世紀…

鶴ヶ塚古墳 加須市町屋新田

加須低地の江戸時代に開拓された町屋新田の田園の中にポツリと浮かぶ鶴ヶ塚古墳。すぐ南を子手堀川が流れる。天照皇大神が祀られている。どこが墳丘なのかはっきりしないが径15m、高さ3mの円墳とのこと。 大松は枯れて伐採されたとのこと。 すぐ西に十九夜塔…

稲荷塚 加須市上樋遣川

樋遣川(ひやりかわ)古墳群の稲荷塚古墳。円墳。径25m、高さ2m。浅間塚に比べるとずいぶん低い。墳頂に稲荷社を祀る。 西から。稲荷塚は浅間塚から真西に100m。 南から。 石造物。 南から浅間塚(左)と稲荷塚(右)。 文献 [1] 宮川進 1997「さいたま古墳めぐり…

浅間塚 加須市上樋遣川

樋遣川(ひやりかわ)古墳群の浅間塚古墳。円墳。径24m、現在の高さ5m。墳頂に浅間社を祀る。浅間塚として後世に土盛りがされた。 南から。 墳頂から見下ろす。 石造物。 東から。 文献 [1] 宮川進 1997「さいたま古墳めぐり」さきたま出版会 にほんブログ村

御室塚 加須市上樋遣川

樋遣川(ひやりかわ)古墳群は江戸時代には「樋遣川の七塚」といわれ、7つの塚があったとされる。現在は御室塚、浅間塚、稲荷塚の3基が残る。 御室塚(みむろづか)古墳。円墳。径40m、高さ5m。樋遣川古墳群では最大規模。墳頂上に御室社(みむろしゃ)を祀る。 南…

目沼浅間塚古墳 杉戸町目沼

久しぶりに涼しさが戻って来たので古墳巡り。江戸川右岸の宝珠花台地に、かつては20数基で形成していた目沼古墳群。今は目沼浅間塚古墳(目沼10号墳)が1基のみ残る。1991年の調査で全長46mを超える前方後円墳(帆立貝形古墳)で後円部径30.4m、高さ5mとされた。…

小手指ヶ原古戦場と白旗塚 所沢市北野

所沢市立埋蔵文化財調査センターのすぐ南にある小手指ヶ原古戦場と白旗塚を見学したました。 小手指ヶ原古戦場。鎌倉幕府を倒すために、鎌倉へ向かう新田義貞の軍と鎌倉幕府軍が戦ったことで有名。左の木立の中に白旗塚がある。 白旗塚。新田 義貞が陣をはり…

所沢市立埋蔵文化財調査センター 所沢市北野

多摩の博物館巡りのついでに所沢市立埋蔵文化財調査センターを訪れました。 玄関ホールに可愛らしいミニチュア縄文土器の作品が展示されていた。 市内には北秋津横穴墓群、滝の城横穴墓群や古墳跡などの古墳時代遺跡があり、出土した遺物(直刀や耳環など)が…

阿豆佐味天神社 瑞穂町殿ヶ谷宮前

瑞穂町と武蔵村山市の境界近くに位置する阿豆佐味天(あずさみてん)神社。「延喜式」「神明帳」に多摩八座の一つとして名が見える由緒ある古社。神社周辺には古墳が存在したと伝わる。 境内社 境内社 にほんブログ村

多摩の博物館巡り (3)

前回まわれなかった武蔵野ふるさと歴史館と瑞穂町郷土資料館をまわりました。 武蔵野市立武蔵野ふるさと歴史館。 企画展「考古学への情熱」を開催中(9月27日まで)。 常設展示では武蔵野八幡宮から出土したと伝わる蕨手刀(わらびてとう)のレプリカを展示して…

縄文展 東京国立博物館

東京国立博物館で開催中の縄文展を鑑賞した。 縄文時代の国宝6件が揃い踏み。 国宝6件のうち、5件の土偶は2009年にトーハクで開催された国宝土偶展のとき以来の再会。2件は当時は重要文化財だった。 JR北海道とJR東日本の観光キャンペーンガイドブック(2019.…

瓢塚41号墳の石室 房総風土記の丘資料館

千葉県立房総のむらの房総風土記の丘資料館の前に移設された瓢塚(ひさごつか)41号墳の石室。瓢塚古墳41号墳は成田ニュータウン内にあり、1970年に発掘調査が行われた。墳丘は開墾で削平されていた。調査の結果、東西17.2m、南北20mの方墳と判明。雲母片岩(筑…

大篠塚2号墳の箱型石棺 國學院大学博物館

國學院大学博物館の前庭に千葉県佐倉市大篠塚の大篠塚2号墳から出土した箱型石棺がありました。緑泥片岩の板石を組み合わせたもの。文献[2]によれば「常総型古墳」とは「常総型古墳は墳丘中央から外れた低い位置に埋葬施設があること,埋葬施設が箱式石棺で…

「日本文化の淵源を求めて」國學院大学博物館

國學院大学博物館で開催中の開館90周年記念企画展「日本文化の淵源を求めて」を鑑賞しました。期待以上に充実していました。 主な出展品は、 ・正装男子 人物埴輪。千葉県出土。山武郡の古墳に樹立していた可能性が高い。推定高180cn。古墳時代後期。6世紀後…

稲荷塚古墳 さいたま市立大宮西高校

さいたま市立大宮西高校の校庭にある古墳。円墳。径35m。高さ5.9m。北西部に開口部を持つ馬蹄形の周溝からは人物や円筒埴輪が出土している。埋葬施設は未調査。6世紀中頃。茶臼塚古墳から北に徒歩5分。さいたま市立大宮西高校は2020年3月に閉校。2019年4月に…

観音松古墳 横浜市港北区日吉

多摩川右岸の鶴見川下流域では鶴見川の支流の矢上川を挟んで対峙する白山古墳と観音松古墳が最初に出現した。その距離500m。どちらも前方後円墳。白山古墳は全長87m。観音松古墳は発掘調査の記録が公表されていないので詳細がわからない。どちらも出現期の前…

大賀ハス 府中市郷土の森公園

先日、府中市郷土の森博物館に行きました。郷土の公園の修景池(ハス池)で大賀ハスが咲いていました。池のほとりには大賀一郎博士の像がありました。そこで、大賀ハスについて調べてみました。 修景池の大賀ハス。ハスの花は早朝に咲き始め、昼頃には蕾の状態…

本町田遺跡 町田市本町田

町田市立博物館に隣接する本町田遺跡は1967年から1968年に藤の台団地造成に先立って発掘調査が行なわれ、縄文時代前期の住居跡4軒と弥生時代中期の住居跡7軒が見つかりました。当時はあまり例のない、2つの離れた時代の集落が同じ場所に形成された遺跡だった…

多摩ニュータウンNo. 57遺跡 多摩市落合

東京都立埋蔵文化財調査センターに隣接する遺跡庭園 縄文の村は、1987年に多摩ニュータウンNo.57遺跡を保存する目的で整備されました。No.57遺跡は縄文時代の集落跡で、前期の住居跡2軒、中期の住居跡5軒のほか、落とし穴などが発掘され、南側半分を盛り土を…