週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

道作1号墳 現地説明会(12/8) 印西市小林

道作1号墳の第3次調査の現地説明会に参加した。説明会は12/7の予定であったが天候により12/8に変更された。第1次、第2次の現地説明会は夏に行われた。今回、初めて、冬の道作古墳群を訪れた。前回の調査で「墳丘部より多量の円筒埴輪の破片が確認。墳頂部に1列、墳裾部に1列の埴輪列が巡っていた」と推定したことを確認するために、今回の調査では墳丘にトレンチを設けた。
道作1号墳は北に利根川、南東に印旛沼が面する標高約30mの台地上に所在する全長46m、高さ4mの前方後円墳で、西印旛沼域では最大規模。築造時期は6世紀中ごろまで遡る可能性あり。

北東から、右が後円部、左が前方部。後円部に第1トレンチが設定されている。
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第1トレンチ
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説明員の足元のあたり(墳裾部)に1列、埴輪列が巡っていたと推定される。
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南西から、左が前方部、右が後円部。くびれ部に設定された第7トレンチで説明が行われている。
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第7トレンチ、手前が周溝の立ち上がり。見学者が立っている辺りが平坦面。
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平坦面のすぐ上の傾斜面(墳裾部、トレンチが横に出っ張った部分)に1列、埴輪列が巡っていたと推定される。円筒埴輪の破片に形象埴輪の破片も混じる。
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墳頂部のトレンチが横に出っ張ったところ。円筒埴輪の破片に形象埴輪の破片も混じる。墳頂部にも1列、埴輪列が巡っていたと推定される。トレンチの中央、木の根元のところに鉄刀がある。なぜ主体部ではなく墳丘の上に鉄刀があるのかは謎。昨年までの後円部墳頂の主体部の石棺の調査で、天井石の1枚が動かされた形跡があり、隙間からファイバースコープの確認で内部が空だったが盗掘されていないとの見解を踏まえて、くびれ部の墳丘上から見つかった鉄刀を考える必要がある(私見)。
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くびれ部の墳丘上。トレンチの左の奥の土が盛り上がったところはモグラの仕業。
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くびれ部の墳丘上から前方部
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くびれ部の墳丘上から後円部。今回は主体部の見学はなし。盗掘されていないのに石棺の中が空っぽという状況は近隣の龍角寺古墳群の浅間山古墳と共通する(私見)。
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第7トレンチの北西側。円筒埴輪の基部が残る。墳頂部にも1列、埴輪列が巡っていたと推定される。
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前方部の西端に設けられた第8トレンチの周溝の部分。
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第8トレンチの南西の墳裾部に設けられた第12トレンチ。
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南西から前方部
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前方部の南端に設けられた第9トレンチ
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東屋では「火おこし体験会」も行われた。
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趣味の案件 道作古墳群1号墳第3次現地説明会

道作1号墳【千葉県印西市】 - ぺんの古墳探訪記

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