総社古墳群を墳活。3基目は、愛宕山古墳。
愛宕山古墳
この古墳は従来円墳とされていたが、測量と発掘調査の結果、方墳であることが確定した。一辺56m、高さ8.5mの二段築成で、周堀は約18m余である。主体部の両袖型横穴石室は、現状で玄室の長さ6.91m、玄室奥幅2.94m、玄室の高さ2.91mの規模である。
石室の石材は輝石安山岩で加工がほどこされている。隙間には浮石質角閃石安山岩を適宜に加工して詰めている。玄室の奥壁寄り中央に主軸と直交する形で凝灰岩製の刳抜式家形石棺が安置されている。
築造の時期は七世紀第二4半期とされ、首長墳の墳丘が方墳に変わる時期、大和政権との関わりにより社会変化をとらえる意味で貴重な古墳である。
平成10年8月吉日 総社地区史跡愛存会
!注意!
入口部は狭く、石室内は明かりがありません。石室に入るときは頭上に注意し、石室内では足元にご注意ください。
地震の際には安全を確保の上、速やかに石室から退出してください。
文献
[1] 前橋市埋蔵文化財発掘調査団 1996 『総社愛宕山遺跡 - 全国遺跡報告総覧』前橋市埋蔵文化財発掘調査団
[2] 前橋市教育委員会事務局文化財保護課 2021 『愛宕山古墳現地説明会資料』前橋市教育委員会事務局文化財保護課
[3] 前橋市教育委員会事務局文化財保護課 2022 『6:東国の雄 総社古墳群』前橋市教育委員会事務局文化財保護課
[4] 前橋市教育委員会 2023 『総社古墳群範囲内容確認調査報告書』前橋市教育委員会
[5] 前橋市教育委員会 2023 『総社古墳群総括報告書』前橋市教育委員会
文献[5]より