武蔵国都筑郡家跡の長者原遺跡。荏田猿田公園とその周辺から郡庁(ぐんちょう)、正倉(せいそう)、館(たち)などが見つかっている。




長者原遺跡
この荏田猿田公園と周辺の台地上は、土地区画整理事業にともなって行なわれた昭和54〜56年(1979〜1981年)の発掘調査によって、かつて古代の武蔵国都筑郡(つづきぐん)の役所である郡衙(ぐんが)が存在していたことが明らかとなりました。
遺跡は東名高速道路をはさんで約200m四方の広範囲におよび、数10棟の掘立柱建物跡のほかに有礎式建物跡、溝、竪穴住居跡などが発見されました。西側の台地上では農民から徴収した稲殻などを収納した「正倉」、東側台地の中央は、正倉を管理し郡の政務をとった「郡庁」、その北東から南にかけての周辺は「正倉」や郡の役人(郡司)の宿舎である「館」がありました。また、遺跡内からは都筑郡を示す「都」の墨書土器のほかに様々な遺物が出土しました。
北側の谷すそを通る国道246号は、8世紀後半の頃は相模から武蔵にいたる東海道であったと考えられており、都筑郡衙が当時の幹線道路ぞいに設けられていたことを示しています。
【さがみ古代史ロマン シリーズ(018)】「長者原遺跡」 田園都市線・江田駅の南部、東名高速道路沿いの荏田猿田公園一帯は、かつて武蔵国都築郡の役所がありました。厚木街道である国道246号線は8世紀後半には旧東海道で、幹線道路沿いに正倉、郡庁、館などの郡衙があり、様々な遺物も出土しました。 pic.twitter.com/41qR1jlEWA
— 田中 賢史(たなかまさふみ) (@Masafumi1228) 2023年11月13日
「令和5年度かながわの遺跡展」で「都」と墨書された土師器(はじき) 坏(つき)など、長者原遺跡の出土品を鑑賞した。


