次に訪れた花輪貝塚は、都川北岸の標高約30mの舌状台地に立地する貝塚。直径約120mの環状で、中央がややくぼみ、縁辺部が高くなっている状況が実際に確認できるほど遺存状態は良好。後期前半(堀之内式期)に極めて短期間に貝塚が形成された。
国指定史跡 花輪貝塚
所在地 千葉市若葉区加曽利町1041-1ほか 指定日 2006(平成18年7月28日 )
花輪貝塚は、都川北岸の標高約30mの舌状台地に立地しています。貝塚は直径約120mの環状で、中央がやや窪み、縁辺部が堤状に高くなっているのが確認できるほど保存状態は良好です。
貝塚の形成は今から4000年ほど前の縄文時代後期前半 (堀之内式期で他の大型貝塚と比べて、きわめて短期間に形成されたと考えられています。貝層を構成している貝類はイボキサゴが圧倒的に多く、次いでハマグリ、アサリ、シオフキも多く見られます。台地の縁辺から斜面部にかけて貝塚と同時期の竪穴住居跡が29棟確認され、中央の窪地を取り巻くように分布しています。
私有地のため史跡内への立入りはご遠慮ください。
千葉市立加曽利貝塚博物館のパネル「千葉市内の縄文遺跡」の一部に加筆
文献
[1] 財団法人千葉市教育振興財団埋蔵文化財調査センター 2006 『千葉市花輪貝塚』千葉市教育委員会他