日蓮大聖人御入滅之霊場、日蓮宗本山池上大坊本行寺の「ご臨終の間」は、日蓮聖人がお亡くなりになられた池上宗仲公邸の仏間であったお部屋の跡に建てられたお堂。鎌倉を去り甲斐国身延山に宗教活動の場を移されていた日蓮聖人が、弘安5年(1282年)、病の悪化により常陸国へ湯治療養に向かう途中、武蔵国千束郡池上右衛門大夫宗仲の館で、約1ヶ月間、多くの弟子、信者に法華経や立正安国論をご講義された。ご講義の際に日蓮聖人が寄りかかっていたとされる「お寄り掛りの柱」の一部が「ご臨終の間」に置かれ、触れることができる。
日蓮聖人がご入滅されたとき、庭先の桜が旧暦10月(今の11~12月)にもかかわらず時ならぬ花を咲かせたと伝えられており、お会式の万灯に桜の花を飾るのは、この故事に由来する。現在も敷地内に残る桜は、聖人がご入滅された時期になると花を咲かせる。
池上本門寺に行くつもりだったが、この看板に惹きつけられて階段を降りていったら「ご臨終の間」にたどり着いた。
武蔵小杉のビル群の遠望。
大坊坂。この坂を登ると池上本門寺に至る。