2015年に川崎市初の国史跡に指定された橘樹官衙遺跡群の全容解明に向けて川崎市教育委員会が実施した影向寺遺跡の発掘調査の現地見学会に参加した。橘樹郡衙遺跡群は橘樹官衙跡及び影向寺遺跡から構成されている。今回、影向寺境内南西側を調査した。横一列の溝は掘立柱塀か建物の壁。その手前が時代の異なる住居跡。右の住居の方が古い。廃瓦を活用した窯が2つ。
廃瓦を活用した窯(かまど)。
瓦と瓦塔(がとう)の破片。瓦塔は仏塔のミニチュア。
影向寺の本堂の薬師堂。
太子堂。
帰りに川崎市市民ミュージアムに寄った。市民ミュージアムには影向寺遺跡から出土した「无耶志国荏原評(むさしのくにのえばらのこおり)」銘瓦が展示されている。701年の大宝律令以降、「評」は「郡」と表記がかわるので、この瓦は7世紀に製作されたとわかる。