4月のゴールデンウィーク前に柏市、取手市、つくば市を巡った。
最初に訪れたには、柏市の大青田貝層。一昨年秋に木下(きおろし)貝層を木下万葉公園で見学した。木下貝層は、約12万年前に古東京湾と呼ばれる広大な内湾に堆積した砂層(木下層)で、当時生息していた貝類を中心とする化石が多量に出土する。同様の貝層が柏市の利根運河の川底からも見つかっていると知り訪れた。地名から大青田(おおあおた)貝層と呼ばれている。大青田貝層の研究の歴史は古く1937年に大炊御門経輝(おおいのみかどつねてる)侯爵が地質学会雑誌に報告している。侯爵は理学博士で貴族院侯爵議員。ネット情報によると利根運河から取水する用水路を探索すると露出した貝層を見ることができるらしい。
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「柏の文化財No.12 大青田貝層」広報「かしわ」柏市役所 1979年5月11日発行
この貝層は、大青田馬場近くのかんがい用水取水口付近を中心として、東西約百五十メート以上にわたり、利根運河の南側一帯に広く分布する大規模な「浅海性吹き寄せ貝層」で、発掘時には磯の香りがしたそうです。また、この貝層が堆積したころの海況は二枚貝の棲息に好都合な浅い砂泥地 で、潮流や波によって激しく洗われる内湾であったということがわかっています。
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