週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

虎塚古墳 (再訪) ひたちなか市中根

春の虎塚古墳壁画公開の前半初日に虎塚古墳を訪れた。2017年秋以来、7年半ぶりの訪問。

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国指定史跡 虎塚古墳(とらづか こふん)

虎塚古墳は、大字中根指渋(さしぶ)に位置し、本郷川右岸台地上に築かれています。全長56.5メートルの前方後円墳で、後円部は直径32.5メートル、高さ5.7メートルで前方部は幅38.5メートル、高さ5.2メートルを測ります。前方部が発達した後期古墳の特徴を持っています。

昭和48年(1973)の発掘調査により、後円部南側に凝灰岩製の横穴式石室が発見され、 石室内には、東日本でも珍しい保存状態が良好な彩色壁画が見られました。壁画は、凝灰岩の表面に白色粘土を塗り、ベンガラ(酸化第二鉄)で連続三角文や環状文などの幾何学文と、靭(弓矢を入れて背負ったかご)・槍・楯・大刀などの当時の武器・武具や馬具・装身具などの文様が描かれています。天井や床面も赤く彩色されています。

石室の内部からは、成人男子一体の遺骸と、黒漆塗大刀・刀子(小刀)・鉄鏃(鉄の矢じり) などが出土しました。墳丘の特徴や出土遺物から7世紀前半頃に造られたと考えられます。

また、本古墳は、石室内調査に先立って、石室内の科学調査(温・湿度、空気組織、微生物等)を日本で最初に実施した古墳であり、公開保存にあたっては、これらの重要な記録をもとに施設の設計・施工がなされ、昭和55年(1980)に完成しました。

春と秋には壁画の一般公開が行われています。

指定日 昭和49年(1974)1月23日

設置者 ひたちなか市教育委員会

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国指定史跡馬渡はにわ製作遺跡発掘60周年の看板製作中
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ひたちなか市埋蔵文化財調査センターに展示された石室のレプリカ
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虎塚5号墳
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文献

  1. 茨城県考古学協会 2010「茨城の考古学散歩」東冷書房

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