週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

寒川町遺跡発掘調査発表・講演会 (11/4) 寒川町文化財学習センター

11月4日に寒川町文化財学習センターで開催された寒川町遺跡発掘調査発表・講演会に参加した。この催しは、10月15日に参加した遺跡発表会「発掘された関東の遺跡2023」で配られていたチラシで開催を知って申し込んだ。会場の寒川町文化財学習センターは一之宮小学校内にあり、常設展示もある(利用は事前予約かつ平日限定)。常設では、寒川町の主な遺跡として、岡田遺跡や大(応)神塚古墳、塚の山横穴墓群などを紹介するパネルや出土遺物、大(応)神塚周辺古墳群のD号墳の横穴式石室の原寸大のレプリカや、岡田遺跡265号住居趾レプリカなど教室に所狭しと展示されている。また、2階の教室には、農機具や生活民具、養蚕用具などの民俗資料が保存展示されている。

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遺跡発掘調査発表は、寒川町教育委員会の小林さんが「大(応)神塚古墳(寒川町No.8遺跡)保存目的のための調査概要」として、今年2月21日から3月29日まで実施した令和4年度の調査成果を発表した。大(応)神塚古墳は、1908(明治41)年に東京帝国大学坪井正五郎氏を中心として実施された発掘調査と、1982(昭和57)年に神奈川県教育委員会が実施した測量調査から、5世紀ごろ築造の前方後円墳とされている。1908年の発掘調査は、遺物の出土状況、古墳の範囲や周溝の有無、築造の年代など不明な点が多い。そこで、平成29年度(2018年3月)より、古墳の形態や、範囲、築造時代などの古墳の性格を把握して、今後の保存方法検討の基礎資料とする発掘調査を実施している。令和4年度は、古墳東側くびれ部にトレンチを設定、今回の調査でおおよそくびれ部が確認できたと思われる。

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講演は、かながわ考古学財団の山田さんが「岡田遺跡出土の貝塚をめぐって」と題して、縄文時代中期中葉から後葉(約4500年前)の大規模な集落趾、500軒以上の住居趾のうち唯一1軒(38号住居趾)の埋土中に残された小規模な貝層を題材として、縄文時代海浜環境と生業活動・集落の形成について考察する。

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