週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

発掘された関東の遺跡2023 (10/15) さいたま文学館

さいたま文学館で開催された関東考古学フェア実行委員会主催の遺跡発表会「発掘された関東の遺跡2023」に参加した。東京都北区栄町貝塚群馬県高崎市下里見天神前遺跡、栃木県大田原市上侍塚古墳、埼玉県行田市北大竹遺跡などの発表があった。

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栄町(さかえちょう)貝塚は、中里貝塚のすぐ隣に位置する「ハマ貝塚」で、2,3年前に車で道を間違えてナビの誘導でたまたま前を通りかかった時に発掘調査中の看板を見つけて気になっていた。

下里見天神前遺跡の周辺は里見古墳群が分布する。本調査で発見された3基の古墳のうち3号墳周溝に集積された埴輪(23点)と須恵器(2点)について発表。樹立・配列、埋納ではなく「使用予定地付近での集積」した稀有な例。

上侍塚古墳は2021年から約330年ぶりに発掘調査中で、今回は2022年度の成果を発表。江戸期の発掘の話が長くて今回の調査の話しが駆け足で残念。今年は11月に2回目の現地説明会を開催するとのこと。

北大竹遺跡は令和元年から2年の第18次調査で発掘された古墳時代後期から飛鳥時代にかけての祭祀に関連する遺物が集中して出土した3地点と6世紀中頃から9世紀後半にかけての集落跡について発表。日本最多の45点の子持勾玉と、在地のみならず関西や東海地方の優品の須恵器の甕が出土。

文献

  1. 公益財団法人東京都スポーツ文化事業団東京都埋蔵文化財センター 2023 『東京都埋蔵文化財センター調査報告375:栄町貝塚』公益財団法人東京都スポーツ文化事業団東京都埋蔵文化財センター
  2. 公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団 2023 『群馬県埋蔵文化財調査事業団調査報告書709:下里見天神前遺跡』公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団
  3. 公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター 2021 『上侍塚古墳 現地説明会資料』栃木県教育委員会事務局文化財課・公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター
  4. 公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター 2022 『上侍塚古墳 発掘調査速報』栃木県教育委員会事務局文化財課・公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター
  5. 公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター 2022 『上侍塚古墳 第1回現地説明会資料』栃木県教育委員会事務局文化財課 他
  6. 公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター 2023 『上侍塚古墳 第2回現地説明会資料』栃木県教育委員会事務局文化財課 他
  7. 公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター 2023 『上侍塚古墳 第3回現地説明会資料』栃木県教育委員会事務局文化財課 他
  8. 公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター 2023 『上・下侍塚古墳 令和5年度第1回現地説明会資料』栃木県生活文化スポーツ部文化振興課他
  9. 公益財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団 2022 『埼玉県埋蔵文化財調査事業団報告書477:北大竹遺跡』公益財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団

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