埼玉県杉戸市と茨城県五霞町で古墳巡りの最終目的地の穴薬師古墳を訪れた。この古墳は特異な構造の石室で有名で、教育委員会に事前連絡すると石室の扉の鍵を開けていただけると聞いていたが、今回は日曜日だったので、施錠された状態で見学した。なお、この石室は昭和47年に復元整備されていて、復元された姿のどこまでが学術的な裏付けがあって、どこからが想像(空想?)なのか、わかっているのか、わかっていないのか、それぐらいわかってから石室内部を見学したいと思う。行田市の八幡山古墳石室が復元と知ってからナーバスになっている。ジェラシックパークのようにエンタメとして楽しめば良いのかもしれない。
茨城県指定史跡 穴薬師古墳
指定年月日 昭和46年3月29日
所在地 五霞村大字川妻249番地
管理者 藤沼喜兵衛この古墳は、直径30メートル、高さ4メートルを測る円墳であって、主体部は、羨道、前室、玄室の三室からなる横穴式石室である。
石室の構築にあたって、下段に人頭大な丸い自然石を並置して基礎をつくりその上に各面を整形した磚状を呈する軽石を積みあげて側壁とし、奥壁には五輪の塔を思わせる板状の石をあてるなど、すべてに特異な構造を示している。この種の古墳は古墳時代後期の造営と思考されるが、関東地方には例がなく学術上貴重な存在である。
なお、この古墳については、江戸時代赤松宗旦の「利根川図志」に川妻の隠里膳椀として紹介されている。
文献
[1] 茨城県教育委員会 1970「猿島郡五霞村川妻穴薬師古墳」『茨城県埋蔵文化財調査報告書 3』
[2] 茨城県考古学協会 2010「茨城の考古学散歩」東冷書房
■『それいけ!理事長』のコーナー
— 古墳にコーフン協会 (@kofun_ni_kohfun) 2022年7月24日
「理事長が勝手に選ぶ茨城県の古墳」、お次は五霞町の穴薬師古墳。
とにかく石室のつくりが特異でビックリ!四角く加工した石を積み上げ、奥壁には塔を思わせる板状の石をあててますね。
珍しいデザインで、一度は見てほしいビューティ墳です!#コマラジ pic.twitter.com/pbn9V4ZmQN
本日、古墳にコーフンラジオで紹介した茨城県五霞町の穴薬師古墳、石室内360度写真もありますのでお楽しみください。グリグリしてください、グリグリ。
— 古墳にコーフン協会 (@kofun_ni_kohfun) 2022年7月24日
■穴薬師古墳(玄室)https://t.co/hCogvTzoKc
■穴薬師古墳(前室)https://t.co/oZ9gM8w8dB#コマラジ
茨城県五霞町 穴薬師古墳。
— 古代人? (@Kikiki93886931) 2020年6月19日
謎の古墳と言ってもいいかも知れない。
以前、石室内を見学させて頂いたので感想です。
角閃石安山岩の切石を用いた胴張型石室を持つ円墳。
しかし違和感?
切石が小さすぎるし端が三角の切石になっている。
天井石の安山岩が角を持っている。
扁平ではないのも違和感? pic.twitter.com/EHf2j29eZC
穴薬師古墳は昭和47年に復元整備を行っている。
— 古代人? (@Kikiki93886931) 2020年6月19日
これはこの古墳の地主さんが古墳顕彰のために独力で行なった画期的事業だったと思います。
そのために奥壁に五輪塔型の石模様も入っている。
石室も関東各地の石室を参考にされたのでしょう。
現在も墳丘や石室の清掃や管理を毎日のようにされています。
ただ惜しむらくは本来の石室がどうだったのかわからない。
— 古代人? (@Kikiki93886931) 2020年6月19日
この古墳の近くにも墳丘状の高まりがあるので古墳群の可能性もあるかな。
この文章は挂甲の武人さんのブログを参考させて頂いたので感謝です。
古墳巡り再開楽しみにしています😀
これを見ると明治、昭和初期、昭和44年には発掘と記録も多そうですから調べられそうですね。このパンフレットの2ページ目に古い写真が載ってますが割と残ってたのかなと期待したいです。https://t.co/rLKBiDb2yW
— shigesoul (@BackInMusashi) 2023年5月7日