「発掘された日本列島2023」展を鑑賞するために、最終日直前の山梨県立考古博物館を訪れた。今年の「発掘された日本列島2023」展の開催地は、山梨県立考古博物館(9月16日から10月29日まで)と対馬博物館(11月11日から来年の1月8日まで)と平城宮いざない館(一部展示縮小して来年の1月20日から2月11日まで)の3館。山梨県では1996年以来、実に27年ぶり2回目の開催。先日参加した「遺跡発表会「発掘された関東の遺跡2023」で、群馬県高崎市下里見天神前遺跡の発表を聴講して、出土した埴輪が見たくなった。
9月16日から始まります!
— 発掘された日本列島図録 (@HAKKUTSU_japan) 2023年7月6日
「発掘された日本列島2023」展の開催のお知らせ | 文化庁 https://t.co/rdGHhmtsY2
\💡最新号配布中📖/
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月10日
山梨県立考古博物館だより最新96号を発行しました!
今回は9月16日から始まる #発掘された日本列島2023 の特集号です🗾
館内他、県内外の文化施設等に順次配布しておりますので、見かけた際はぜひお手にとってご覧ください🤗
バックナンバーはコチラ⬇️https://t.co/0c5mZln9Th pic.twitter.com/tfkap8Q22u
\明日から📢/#発掘された日本列島2023 がスタートします🎌
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月15日
山梨県ではなかなかお目にかかれない貝塚出土品をはじめ、近年の発掘成果の中でも特に注目度の高い見応え抜群の遺物が大集結🤗
当館は東日本唯一の開催地となりますので、ぜひこの機会にご覧ください🗾
詳しくは⬇️https://t.co/PoVMCjIn4c pic.twitter.com/XeuHAWKUhn
#発掘された日本列島2023 よりオススメ遺物をご紹介!まずは縄文から🤗
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月16日
コチラはムンクの「叫び」とスクリームを混ぜたみたいな土偶@南境貝塚(東北歴史博物館)
影すら我がものにする圧倒的存在感でお出迎えしてくれます😇
土偶と言いつつ土器の口縁部の装飾だった可能性もあるみたい。#縄文 #土偶 pic.twitter.com/KkliWYRGyy
コチラは二月田(にがで)貝塚の土偶(東北歴史博物館)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月17日
アシンメトリーなせいか見る角度によって印象が変わります。口元に刻まれた線は入れ墨を表しているようですが、縫い目にも見えてちょっと痛々しい…🫨
鏡のケース入りなので背中側の文様もお見逃しなく😇#発掘された日本列島2023#縄文 #土偶 pic.twitter.com/C5lWwsIvrc
#発掘された日本列島2023 より、ニホンジカの角製装飾品2点。
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月18日
左:鳥形骨器(沼津貝塚)
右:叉状角製品(南境貝塚)[東北歴史博物館]
右には柄がついてたと思われ、いずれも特別な場で使う杖的存在と考えられます。
…魔法使いでもいたのかな?と疑うくらいマジカルなデザインセンスです🧙♀️ pic.twitter.com/7cmakgaym1
コチラは仁斗田貝塚の深鉢(東北歴史博物館)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月19日
有機的な曲線を描く透かし彫りの装飾と渦巻文様が特徴。通常、貝塚から見つかる土器は破損していることが多いですが、こちらは破損がなかったそう。
思わず手で包み込みたくなる、ぽってりとしたボディラインが魅力的✨#発掘された日本列島2023 #縄文 pic.twitter.com/Rbyae1KoOJ
コチラは大久保貝塚の注口土器(宮城県教育委員会)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月21日
胴部や口縁部にギザギザのフリルのような装飾がほどこされているオシャレ仕様です🌞上から見ると羽釜みたいな形になっているのがよく分かります。
こちらも鏡のケース入りなので裏までぐるりと鑑賞できます😋#発掘された日本列島2023 #縄文 pic.twitter.com/p7lXeQTRiK
コチラは大久保貝塚の土偶(宮城県教育委員会)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月22日
ギュッと上から押し潰したような横長の形状で、中は空洞になっています。背面に少量の赤い顔料が付着しており、本来は赤く色づいていたと考えられます。
…ウル○ラマンの敵役にいそうなデザイン🤔#発掘された日本列島2023 #縄文 #土偶 pic.twitter.com/sAFT9rK9e3
コチラはイカの群れ🦑…ではなく南境貝塚の銛頭(東北歴史博物館)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月24日
先日紹介した骨器同様ニホンジカの角製で、縄文時代中期から後期にかけて仙台湾で多数作られたそう。
下部の凸部を柄に差し込んで使います🪄
…ヒモ通してアクセサリーにしても映えそうなデザイン😌#発掘された日本列島2023 #縄文 pic.twitter.com/Vtk2VoKYjC
コチラは里浜貝塚の壺(東北歴史博物館)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月25日
丸みを帯びた絶妙なボディバランスと口縁部まで抜かりない丁寧な造りが美しい☺️
胴部のちょうどおへそくらいの位置にスイッチみたいな出っ張りがあって、思わずポチッと押したくなります👈
…こういう形のUFOありそう🛸#発掘された日本列島2023 #縄文 pic.twitter.com/ZzPvXwVnCS
コチラは大石古墳の装飾器台(八尾市)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月27日
ミニチュアの短頸壺と𤭯(はそう)の間に鳥が配された謎の宴感のある口縁部装飾が特徴的な須恵器です。
…この鳥さんのフォルムが恐竜めいているせいで、じっと見てると輪になって踊る恐竜たちを幻視してしまう…楽しそう😌#発掘された日本列島2023 #古墳 pic.twitter.com/wKmdrTgDO6
コチラはわらわらと集った子持勾玉@北大竹遺跡(埼玉県埋蔵文化財調査事業団)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年9月30日
当館常設のものより大きめで、ものによっては手のひらサイズくらいあります🤚
出土状況(2枚目)なんかは完全に動物のお母さんと子どもたち感があってまさに『子持』勾玉という風情です☺️#発掘された日本列島2023 #古墳時代 pic.twitter.com/CrWTJUHMwQ
コチラは下里見天神前遺跡の円筒埴輪ズ(群馬県埋蔵文化財調査事業団)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月3日
暗がりでスポットを浴びて一列に並ぶ様はあたかもコーラス隊のごとし😮♪
埴輪というと馬形や人物形を思い浮かべがちですが、円筒のシンプルなフォルムがズラリと揃うのもなかなか圧巻です😳#発掘された日本列島2023 #古墳 pic.twitter.com/5PLeXjN0Uy
みんな大好き!馬形埴輪@下里見天神前遺跡(群馬県埋蔵文化財調査事業団)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月4日
脚がシュッと長く、よく見るぽってりとした馬形埴輪よりサラブレッドなイメージ🐎
脚先を地中に埋めた際のバランスを考えたデザインなのかもしれませんが、スタイルがよくてうらやましい限り😇#発掘された日本列島2023 #古墳 pic.twitter.com/t6ATnWlRpH
仁王立ちポーズの人物埴輪@下里見天神前遺跡(群馬県埋蔵文化財調査事業団)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月6日
頭部は下げみずら(髪)だけ残っています。
腰に鎌をさし、前回の馬形埴輪とともに出土したことから馬子だと考えられています🐴
…前へならえの先頭の子ポーズでもある😇#発掘された日本列島2023 #古墳 pic.twitter.com/AtUmZNzUYF
コチラは本展のメインビジュアルの一つ、十六間筋兜@騎西城跡(加須市教育委員会)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月8日
シコロ・吹返し(※後述)が残る兜が出土するのは極めて珍しく、全国でも希少だそう。
丸い鉢とシコロ形から見るに越後系で、上杉謙信方の武将が着用していたと考えられます➡️#発掘された日本列島2023 pic.twitter.com/1DIfdHHx4n
コチラは提瓶(さげべ)とよばれる須恵器@桑山1号墳(岡山県古代吉備文化財センター)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月12日
水筒的な役割のはずですが、あからさまに手持ちを想定していないワガママボディが特徴です🏺
このぽってり感は思わず抱きかかえたくなるけれど、たぶん馬などが運んでいたのでしょうね…😌#発掘された日本列島2023 pic.twitter.com/jU5vx3m9hB
この金ピカのものは蛭藻金(ひるもきん)@騎西城跡・騎西城武家屋敷跡(加須市教育委員会)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月13日
小判が流通する以前の金貨で、重さで価値を計る「秤量(ひょうりょう)貨幣」です。純度90%と高品位ですが、さらに金の発色をよくする処理もしてあるそう😮
実物も濁りなく美しいです✨#発掘された日本列島2023 pic.twitter.com/dd9CL8ZQ9W
コチラはこんがり焼けたショコラ菓子…ではなく馬鎧(うまよろい)@騎西城跡・騎西城武家屋敷跡(加須市教育委員会)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月17日
革に黒漆を塗り、表に金箔を貼った2.4cm角の小札(こざね)140枚を布に縫い付けたものが折り重なって出土したそう🪙
…ほろほろと口溶けのいいクッキーに見える🫠#発掘された日本列島2023 pic.twitter.com/rFf3CLXsJM
石コロのようなコチラはアスファルト塊@大久保貝塚(宮城県教育委員会)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月24日
現代では道路の舗装でお馴染みですが、縄文時代には天然アスファルトが接着剤などに使われていたそう。
表面は編布(あんぎん)で包まれていたらしく、うっすらと籠目風の文様を確認できます🧐#発掘された日本列島2023 pic.twitter.com/B65QUh0tjV
コチラは小形仿製鏡(ぼうせいきょう)@惣ヶ池遺跡(和泉市教育委員会)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月28日
中国大陸に当時存在した漢王朝の鏡をまねて日本列島で作られた青銅鏡で、直径は6.4cmと小さめ。3次元計測を応用した画像処理によって劣化等で不鮮明だった背面の文様が確認できます(右図)➡️#発掘された日本列島2023 #弥生時代後期 pic.twitter.com/XhI2BALhER
コチラは皮袋形瓶(へい)@高尾北ヤシキ古墳(岡山県古代吉備文化財センター)
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月29日
皮袋をわざわざ須恵器で再現した意欲作(?)ですが、布の柔らかさや凹みなどの質感までこだわった様子がうかがえます。
…角度によっては口をパカッと開けた海洋生物っぽくも見えてカワイイ😮#発掘された日本列島2023 pic.twitter.com/UyCcSN6aF4
展覧会を担当された文化財調査官が、発掘された日本列島2023について見どころを語ってくださっています
— 発掘された日本列島図録 (@HAKKUTSU_japan) 2023年10月14日
ぜひご覧ください!
1本目は↓について
🔍宮城県の貝塚
🔍名古屋市の猿投窯
🔍八尾市の物部氏と西京(さいきょう) https://t.co/viBort25Wi
発掘された日本列島2023解説第2弾!
— 発掘された日本列島図録 (@HAKKUTSU_japan) 2023年10月17日
10の遺跡の遺構遺物を紹介する新発見考古速報コーナーから、選りすぐりの3カ所について解説します!
【動画連載 列島を掘る!】直近の成果が凝縮された『発掘された日本列島2023』を超解説〜新発見考古速報 | OVO [オーヴォ] https://t.co/k4wGjFVUlv
発掘された日本列島2023解説第3弾!
— 発掘された日本列島図録 (@HAKKUTSU_japan) 2023年10月18日
新企画では列島の多様性に迫ります
❄️北海道オホーツク海沿岸:竪穴住居跡
🏝️琉球列島:交易拠点とグスク
【動画連載 列島を掘る!】直近の成果が凝縮された『発掘された日本列島2023』を超解説〜遺跡から読み解く多様な歴史文化 https://t.co/xdPOXsmtsN
発掘された日本列島2023解説第4弾!
— 発掘された日本列島図録 (@HAKKUTSU_japan) 2023年10月19日
こちらが最終です。
🧿🗡️富雄丸山古墳
🛖天王森古墳
【連載 列島を掘る!】直近の成果が凝縮された『発掘された日本列島2023』を超解説〜考古学のニュースが熱い | OVO [オーヴォ] https://t.co/SIlLbrAow1 via @ovO_NEWS_Ovo
明日20日から平城宮いざない館で始まる「アフター発掘された日本列島2023」展の内覧会を拝見。全国の新出土資料が集まる「列島展」は例年なら5~6カ所の会場で巡回開催されますが、今年は文化庁移転の影響で山梨と長崎・対馬の2カ所のみ。そこで少しコンパクトにしたアフター展が奈良で開かれることに。 pic.twitter.com/Z58wB7VtSD
— 今井邦彦 Kunihiko Imai (@imaikuni) 2024年1月19日
彩色が残る馬形埴輪や戦国時代の兜なども見どころですが、個人的に「おお」と思ったのが、大阪府八尾市の由義(ゆげ)寺跡の資料。奈良時代に称徳天皇と道鏡が建てた寺ですが、同じ史跡公園内の平城宮跡資料館では、2人が関与した西大寺、西隆寺を紹介する「女帝のいのり」展を開催中。不思議な縁です。 pic.twitter.com/GH9nRkOJOC
— 今井邦彦 Kunihiko Imai (@imaikuni) 2024年1月19日
通常展も鑑賞した。
特別展期間中は常設展を縮小せざるをえないのですが(常設展示室を特別展に転用しているため…)、普段ケース内にある土器を超間近で見られるチャンスだったりもします😌手前にあるブルーの線まで近づける…!
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年10月21日
置き方はけっこうワイルドですが迫力満点、ガラスの反射なく写真も撮れちゃいます📷#縄文 pic.twitter.com/wm9xdEzWO4
現在、臨時休館中&常設展復旧中の当館ですが、展示室はだいぶ出来上がってきました🤗
— 山梨県立考古博物館 (@yamanashi_kouko) 2023年11月4日
特に埋甕(うめがめ)コーナーは以前と比べるとだいぶ密度が上がって、水煙文をセンターに据えたマジカルサークル的なナニカになっているので早くみなさんに見てほしい😇#縄文 pic.twitter.com/uDdqr2swcm
山梨県立考古博物館を訪れたのは、今年2回目。