史跡勝坂遺跡公園の段丘崖下の谷戸「鳩川・縄文の谷戸」を散策。
この樹林は、シラカシを中心とする照葉樹(常緑広葉樹)が二次的に回復したものです。
低木層にはアオキ・ヒサカキ・シラカシ・タブノキ等が見られ、草本(そうほん)層にはナガバジャノヒゲ・ヤブラン等目立ちます。
ホトケドジョウは、日本固有種で本州、四国東部に分布し、流れのゆるやかな細流に生息する魚 です。かつては市内各地の細流でよく見られましたが、生息環境の悪化により、今では限られた場所でのみ生息しています。
国、県ともに、絶滅が危惧される生物とされています。
注 環境を守るため湿地を荒らさないでください。
有鹿神社奥宮
鳩川・ 縄文の谷戸について
ここの場所 “お茶の植え込みから田んぼの端まで” は、相模原市勝坂遺跡公園予定地内の私有地です。昔から鳩川(はとがわ)の段丘崖からの幾筋もの湧水で、米作りが行わ れてきたところです。田んぼの営みの中で植物や生きものたち、特に水生生物が豊かに育まれてきました。平成12〜13年の調査で、約1,000種類もの絶滅危惧種を含む動植物が記録されました。周囲が徐々に開発が進み住宅で囲まれた状態の中で、残された貴重な自然空間です。私たちは、縄文時代から受け継がれてきた生きものたちを絶やすことなく未来へ送り届けたく保全活動をしています。
現在、この下段については公園計画が決定されていません。鳩川と段丘崖の間の谷戸(やと)の環境が子どもたちにとって安心な水辺空間として、また、日本人の心 象風景であり、原風景として残ることを切に願っています。2020年5月 鳩川・縄文の谷戸の会
【谷戸で見られる生きものたち】ゲンジボタル・カブトムシ・クワガタ・ヤンマ類・糸トンボ類・ゲンゴロウ類・カワセミ等野鳥・カントウタンポポ・イチョウウキゴケ・野草類
12.勝坂の照葉樹林(かっさかのしょうようじゅりん)|相模原市