甲斐風土記の丘・曽根丘陵公園で丸山塚古墳と銚子塚古墳を満喫。
左手前が丸山塚古墳、右奥が銚子塚古墳
丸山塚古墳の墳頂から、銚子塚古墳の眺め
銚子塚古墳に前方部から接近
銚子塚古墳附丸山塚古墳 国指定史跡 昭和五年二月二十八日指定
銚子塚古墳
銚子塚古墳は4世紀後半に造られた、当時では東日本最大級の前方後円墳です。昭和3年に石室が見つかり、鏡5面、装身具、武器などが発見されました。石室は竪穴式石室で、後円部の中央西よりに南北に向き、割石材で持送りに造られています。墳丘は三段築成で、埴輪が立てられ、葺石で覆われていました。周濠から出土した立柱・笠形木製品・円盤状木製品などは、古墳で行われた葬送儀礼を知るうえでとても貴重な資料となりました。
規模 墳丘の全長169メートル、後円部径92メートル、高さ15メートル、前方部幅68メートル、高さ8.5メートル、竪穴式石室の長さ6.6メート ル、幅0.93メートル、高さ1.35メートル
副葬品 鏡5面(内行花文鏡・三角縁神人車馬鏡・環状乳神獣鏡・鼉龍鏡(だりゅうきょう)・三角縁三神 三獣鏡)、車輪石、石釧、杵形石製品、貝釧、勾玉管玉、鉄剣、鉄刀、鉄鎌・ 鉄斧、鉄鏃など (東京国立博物館に収蔵)
出土品 埴輪・土器・木製品など (山梨県立考古博物館に収蔵)
「史蹟 銚子塚古墳附丸山塚古墳」の碑
前方部の階段で後円部の墳頂に登って
振り返って
後円部の墳頂から後方部を振り返って
後円部の墳頂
竪穴式石室(銚子塚古墳)
この石室は、埋葬された豪族の遺体を納めた部屋で、木製の棺の周囲に割石を積み上げて造られていると思われる。
昭和3年、偶然の機会から発見され、鏡5、硬玉製勾玉1、碧玉製勾玉1、水晶製勾玉4、碧玉製管玉150、車輪石5、石釧6、杵形石製品2、貝輪1、鉄剣3、 鉄刀4、鉄斧3、鉄鏃片などが出土した。
石室は長さ6.5メートル、幅0.9メートル、高さ1.35メートルの規模である。鏡のうち、三角縁神人車馬画像鏡は、岡山県車塚古墳出土鏡などと同笵関係がある。
出土品は東京国立博物館所蔵。
左が前方部、右が後円部
くびれ部の階段脇に「銚子塚古墳附丸山塚古墳」の碑
笠形木製品
突出部
立柱
左手前が後円部、右奥が前方部
円盤状木製品など
左奥が後円部、右手前が前方部
山梨県/埋蔵文化財センター_国指定史跡銚子塚古墳附丸山塚古墳へようこそ!
文献
[1] 山梨県埋蔵文化財センター 2002 『山梨県埋蔵文化財センター調査報告書195:国指定史跡 銚子塚古墳附丸山塚古墳』山梨県教育委員会
[2] 山梨県埋蔵文化財センター 2008 『山梨県埋蔵文化財センター調査報告書253:国指定史跡銚子塚古墳附丸山塚古墳 』山梨県教育委員会
[3] 山梨県立考古博物館 2022「甲斐勇者 -その原像を探る-」
三角縁神獣馬車鏡/東京国立博物館
甲斐銚子塚古墳。四世紀後半の築造で、古墳時代前期では東日本最大級の古墳(墳丘長169m)とのこと。大きくて全体をうまく写真におさめることができなかったが、見晴らしがよく気持ちのいい古墳だった。 pic.twitter.com/Vh2MuUeAc6
— いこ~ (@e_ikuon) 2022年5月10日
甲斐銚子塚古墳【山梨県甲府市】
— ぺん@古墳巡り (@pen_kofun) 2023年5月14日
甲斐風土記の丘に保存された全長169mの前方後円墳。大きな古墳の少ない山梨ではズバ抜けた大きさ、のみならず同時期の古墳としては東日本最大級の規模を誇っています。
どこから見ても美しい墳丘、段築のテラスが狭いからか、全体的に丸みを帯びている印象を受けます。 pic.twitter.com/5nVQyIaUmI