二子塚古墳見学会で二子塚古墳の前に、王塚古墳を見学した。合掌式石室や埴輪等について解説していただいた。
史跡 王塚古墳
本県では数少ない前方後円墳の一つである。石室は合掌型で、武具、武器類埴輪等を出土し、その特異の石室は日本考古学界から注目されている。
市指定文化財 史跡 王塚古墳
所在地 中央市大鳥居4256
所有・管理者 大鳥居自治会
指定年月日 昭和45年3月1日
王塚古墳は海抜342mの宇山平(うやまだいら)丘陵の頂点にある前方後円墳である。形式は前方後円墳であるが、特に前方部が短いために帆立貝式古墳と呼ばれるものである。時期は古墳時代中期の五世紀後半である。
現状の全長は61.2mで、後円部径約40m、高さ7mを測る。主軸を東西にとり、前方部は西を向く。造営当初は、墳丘上に円筒埴輪がめぐっていたと思われ、現在でも周辺から破片が出土する。
埋葬施設は天井部が柱状の石で屋根のように組まれる山梨県で唯一の合掌式石室の形態を有し、石室内部は赤く塗られていたという。石室の規模は長さ5.4m、幅1.9m、推定高1mで、副葬品としてのよろい、かぶと、刀、やじりなどの鉄製品が多数出土している。
二子塚古墳から王塚古墳を眺める
王塚古墳(大鳥居自治会) [市指定]/山梨県中央市公式ホームページ
ColBase J-20520 頸甲 豊富王塚古墳出土 収蔵/東京国立博物館
ColBase J-20524 鉄鏃残欠 豊富王塚古墳出土 収蔵/東京国立博物館
ColBase J-20529 鉄鑿 豊富王塚古墳出土 収蔵/東京国立博物館
ColBase J-21446 衝角付胄 伝豊富王塚古墳出土 収蔵/東京国立博物館
ColBase J-21445 眉庇付胄 伝豊富王塚古墳出土 収蔵/東京国立博物館
文献
[1] 豊富村教育委員会 1997 『豊富村埋蔵文化財調査報告3:平成7・8年度村内遺跡発掘調査報告書』豊富村教育委員会
[2] 山梨県立考古博物館 2022「甲斐勇者 -その原像を探る-」
その他今日訪れた古墳たち②【山梨県甲府市・中央市】
— ぺん@古墳巡り (@pen_kofun) 2023年5月14日
①王塚古墳②お御崎さん古墳③無名墳④右衛門塚古墳
王塚古墳は二子塚古墳の近くに存在する全長61.2mの前方後円墳、主体部は貴重な合掌式石室ですが埋め戻されています。
右衛門塚古墳みたいな味のある墳丘大好きすぎる... pic.twitter.com/UEiFh8zxXJ
編年表(^_^;)
— 古代人? (@Kikiki93886931) 2023年5月14日
横にある王塚古墳が県指定史跡になった。
近年、王塚古墳は5世紀後半の山梨の首長墓として再評価されている。
その副葬品は一級品。
秋には豊富郷土資料館で特別展との事。
二子塚古墳も出るかな?
市長も挨拶され二子塚古墳の保存に努力するとうれしい言葉。
古墳歴史公園が相応しい。 pic.twitter.com/CfnFSx0J3A
王塚古墳の土地を所有、管理する大鳥居自治会が、王塚古墳の中央市へ移管を求める要望書を、王塚古墳の近くで見学会の参加者に配っていた。高齢の方が配っていたのだが、一枚一枚、指を舐めるのには閉口した。舐めた指で触っていた部分はすぐにアルコール除菌シートで除菌した。
「王塚古墳の時代−最新発掘調査成果と埴輪の世界−」中央市豊富郷土資料館。
— 古代人? (@Kikiki93886931) 2023年10月19日
最近、発掘調査により新たに確認された56mの前方後方墳。
出土した土器が展示されている。
S字甕はC類が主体だろうか?
4世紀後半?
甲斐銚子塚古墳と同じ時期?
荒井啓太氏の新しい前方後方墳論の補強にもなるのだろうか。 pic.twitter.com/UMK5LvtJnz
王塚古墳。
— 古代人? (@Kikiki93886931) 2023年10月19日
5世紀甲斐最大の古墳。
甲や短甲の武具が充実。
円筒埴輪や形象埴輪を多数展示。
凸形突帯や三角突帯など複数の工人の関与が認められる。
最近の発掘調査で陪冢とも見られる円墳が確認されている。
真偽はともかく甲斐では別格の古墳であるのは間違いないだろう。 pic.twitter.com/W6Xnx5zsIZ