墳活初めの続き。熊谷市の塩古墳群の第I支群。塩古墳群は、和田川右岸の丘陵上に形成された古墳時代前期から後期にかけての古墳群。I〜VII支群で構成され、99基の古墳が確認されている。第I支群(狸塚支群)は36基の古墳で構成され、標高80m域に分布する前期古墳群と60m域に分布する後期古墳群に分けられる。前期の古墳群は2基の前方後方墳と2基の円墳、26基の方墳で3世紀末から4世紀中頃にかけて築造された。
塩1号墳。前方後方墳。全長約35m。周溝から口縁に2個1対の透かし穴があけられた赤彩の二重口縁壺が見つかっている。
塩1号墳の後方部墳頂から前方部
塩2号墳。前方後方墳。全長約30m。
塩3号墳。方墳。一辺19m。塩1号墳に先行する築造と推定。
右手前が塩3号墳、左奥が塩1号墳の後方部。
塩4号墳。方墳。一辺9m。
塩5号墳。方墳。一辺10m。
右奥が塩1号墳の後方部、左奥が塩3号墳、中央が塩5号墳。
塩6号墳。方墳。一辺9m。
塩7号墳。方墳。一辺約13m。墳丘裾部から外面全体を赤彩した二重口縁壺が見つかっている。
塩8号墳。一辺13mの方形墳。
塩3号墳の墳頂から塩33号墳を探してみる。どこにあるかわからない。
塩10号墳。円墳。径23.4m。横穴式石室。
塩11号墳。方墳。一辺10.8m。
塩10号墳と11号墳
塩12号墳。方墳。一辺10m。
文献
[1] 東京新聞編集局 1993「古墳を歩く」
[2] 宮川進 1997「さいたま古墳めぐり」さきたま出版会
[3] 埼玉県熊谷市教育委員会 2011 『埼玉県熊谷市埋蔵文化財調査報告書10:埼玉県指定史跡「塩古墳群」の調査』埼玉県熊谷市教育委員会
[4] 埼玉県立さきたま史跡の博物館 2017「埼玉の古墳 2 秩父・児玉・大里」
https://twitter.com/ishitohaniwa/status/1441009458973274116
塩古墳群Ⅰ支群【埼玉県熊谷市】
— ぺん@古墳巡り (@pen_kofun) 2022年2月5日
7つの支群からなる塩古墳群のうち、36基と最もたくさん確認されているのがⅠ支群。発掘調査により4世紀中頃~後半に築造されたものと見られています。前期古墳群でこれだけ密集してる古墳群は貴重...!立派な前方後方墳2基もあり壮観でした。 pic.twitter.com/WOCXNNmnIx
塩古墳群Ⅱ支群【埼玉県熊谷市】
— ぺん@古墳巡り (@pen_kofun) 2022年2月5日
Ⅰ支群北側の丘陵には20基ほどからなるⅡ支群が分布しています。Ⅰ支群は整備されていますが、こちらは山林の中。しかし古墳群西側は道路造成工事?が行われるようで、墳丘も伐採されて何やら不穏な感じ...。2基ほどは調査後に消滅してしまうのかもしれません。 pic.twitter.com/X83omRyDkp
こういう前期古墳群の中にしれっと1基だけ終末期の古墳が混ざってるのとか興奮するな...
— ぺん@古墳巡り (@pen_kofun) 2022年4月1日
(塩古墳群は3世紀末〜4世紀築造だけど、4枚目の塩Ⅰ支群10号墳は7世紀前半の古墳だそう) pic.twitter.com/AxRm3LqM1x