毎日、暑いですね。今日は道作1号墳の現地説明会に参加しました。昨年に引き続き2回目です。道作1号墳は北に利根川、南東に印旛沼が面する標高約30mの台地上に所在する全長46m、高さ4mの前方後円墳で、西印旛沼域では最大規模です。
北から、左手前が後円部、右奥が前方部。
後円部墳頂のトレンチ。昨年の調査で検出した主体部の箱式石棺の天井石。天井石は筑波石(絹雲母片岩)。手前の一枚は埋葬後に動かした跡があり。天井石の隙間からファイバースコープによる調査を昨日実施して解析中。中は空だったらしい。それでも盗掘はなかったとの見解。自撮り棒とiPhoneでも撮影。iPhoneのほうが写りが鮮明だったとか。
1号墳の北西側、1号墳のくびれ部から5号墳の後円部に設定した2号トレンチ。
2号トレンチの1号墳側。
2号トレンチの5号墳側。
1号墳の前方部の南西側に設定された3号トレンチと4号トレンチ。前方部の南西側は民有地(養鶏場)で今まで調査されていなかった。
3号トレンチ。周溝の幅は10m程度。
4号トレンチ。
今回の調査の結果、1号墳の周溝を含む全長は66mと推定された。また、周溝は盾形ではなく墳丘相似形とされた。墳丘部より多量の円筒埴輪の破片が確認。墳頂部に1列、墳裾部に1列の埴輪列が巡っていたと推定。
配布された資料から。前方後円墳の後円部墳頂に箱式石棺を設置する例は印旛沼周辺域では吉高山王古墳で石棺の抜き取り痕が確認されたのみ。香取海周辺では利根川(鬼怒川)南岸で5例、霞ヶ関沿岸で9例が確認されている。埴輪を伴う後期古墳は千葉県域ではわずか3例。築造時期は6世紀中ごろまで遡る可能性あり。
30年度道作1号墳発掘調査 現地説明会の模様 | 千葉県印西市 NPO法人小林住みよいまちづくり会
現地説明会の資料
http://www.city.inzai.lg.jp/cmsfiles/contents/0000009/9144/30-2dousakusetsumei.pdf
近くの道作1号墳で石棺が見つかっていて、蓋石が1枚ずれた跡があるけど盗掘とは考えられず、隙間から覗くと副葬品は見当たらずという状況に疑問を持っていたけど、浅間山古墳も同じ状況だったんだ。なんだろう。 https://t.co/QYs7gXo90Q
— ぶじん(かんれき) (@kufunmeguri9) 2018年9月18日
龍角寺浅間山古墳は平安時代及びそれ以前に盗掘されていることが発掘調査によって判明しています😉
— TORU Suzuki (@TORUSuzuki10) 2024年2月11日
次の本にも克明に書かれています。
●白井久美子 2016『最後の前方後円墳 龍角寺浅間山古墳』シリーズ「遺跡を学ぶ」109 新泉社
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また、「蓋石がズレている。」状態は “アウト” です。
— TORU Suzuki (@TORUSuzuki10) 2024年2月11日
埋葬時には粘土も使って蓋石の隙間も密封しますので、ズレ=即ち、後世に動かされている状況を表していると考えられます😓