週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

「大古墳展―越辺川中流域の古墳文化」 坂戸市文化会館ふれあ

坂戸市文化会館“ふれあ”で開催された第26回 坂戸市埋蔵文化財出土品展「大古墳展―越辺川中流域の古墳文化」を鑑賞した。今年度の出土品展は、「大古墳展」として市内で出土した古墳時代の優品を一同に展示。県内初となる武具のセットや、全国初となる円形文様が刻まれた大刀、蛇行剣など豊富な副葬品が出土した「入西石塚古墳出土品」は全点そろえて初公開。会期は7月19日〜7月25日の7日間で、22日と23日に学芸員によるギャラリートークがあり、2回目の23日のギャラリートークに参加した。参加者は、約20名の想定に対して約50名と盛況。解説された学芸員は土器が専門とのことで、この地域の遺跡の移り変わりと出土する土器等の特徴について解説していただいた。

f:id:kofunmeguri:20230723140118j:image
f:id:kofunmeguri:20230723140122j:image
f:id:kofunmeguri:20230722194646j:image

第26回坂戸市埋蔵文化財出土品展「大古墳展」開催 - 坂戸市ホームページ

 

入西石塚古墳の出土品は2021年に埼玉県立さきたま史跡の博物館の企画展でも鑑賞した。

塚の越1号墳出土の人物埴輪2体(盾持人と盛装の男子)は、見覚えあると思ったら、ほるたま展2022「はにわ 埴輪男子」(埼玉県立さきたま史跡の博物館)と、プレ公開(埼玉県文化財収蔵施設)でお会いしていた。

坂戸宿
f:id:kofunmeguri:20230723182706j:image

坂戸宿(さかとじゅく)

「坂戸の宿はさかさ宿」と伝わるように、坂戸小学校前の交差点付近(下)から、坂戸神社方向(上)へと発展してきました。元町(四丁目)、仲町(三丁目)、本町(二丁目)の順に整えられ、一丁目(本町)に宿並みが整備されたのは、江戸時代になってからです。

坂戸宿の開設は、天正十二年(1584)に河越城代大道寺駿河守政繁が主君・小田原北条氏の命を受け、元坂戸(北坂戸)から、農家三十九軒を移して、新しく集落を整備したのが始まりといわれています。

坂戸宿を通過する街道は、八王子・高萩から坂戸を経て、高坂・松山・吹上・忍・館林に通じる当時の幹線道路で、江戸時代になると徳川幕府によって、「日光脇往還」として整備され、関東郡代配下の「八王子千人同心」が、日光東照宮の火の番(警備)のために往来した道で、八王子を出発して最初の宿泊地でした。しかし、当時は旅館も無く、隊員達は、周辺の農家に分宿したと伝えられ、享保八年(1723)になって、現在の日の出町交差点角に旅籠「角屋」が開業すると、同心隊の役付隊員のみが角屋に泊り、平隊員五十人近くは、依然周辺の農家に分宿したといいます。

江戸時代の坂戸宿は半農半商の宿場で、この通りにおいて、三・八日に開かれた坂戸の市は、他の地域の日とずれていたため、広い範囲から生産・生活物資が持ち込まれていました。後に店売りが 始まり、市日以外の商売が定着して、宿通りは発展しました。

平成二十五年二月 坂戸市教育委員会

道標(みちしるべ)

f:id:kofunmeguri:20230723182845j:image

道しるべ

道しるべは、街道の三叉路や十字路の角に建てられ、他国から来た旅人が道に迷わないよう表示してあります。ここに残る道しるべ は、坂戸宿四丁目の皆さんが、旅人の安全を願って建てたもので、この道筋が、江戸時代の承応元年(1652)に日光脇往還に定めら往来する旅人が増えたためと考えられます。

道しるべは、坂戸市内に現存する最古のもので、角柱四面に「右よしミみち、左日光道、松山道、願主講中、坂戸町中四丁目、宝暦十庚辰六月吉日」と刻まれています。

「右よしみ道」とあるのは、右の道をたどると坂東三十三観音のうち十一番目の札所「安楽寺吉見観音」があり、札所めぐりの盛んであった当時としては、観音霊場めぐりに往来する人たちが多く、坂戸宿を外れた三叉路で、右か左か思案する姿が見られたためと想像できます。

また、「左日光道」とあるのは、当時、八王子千人同心日光東照宮の火の番(警備にあたるため、八王子から日光への往来に使った道筋にあたったためで、今日まで多くの人々の往来を見守ってきました。

平成二十五年二月 坂戸市教育委員会

f:id:kofunmeguri:20230723182842j:image
f:id:kofunmeguri:20230723182838j:image

坂戸小学校の校章に勾玉
f:id:kofunmeguri:20230723182934j:image

にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へ
にほんブログ村