今月8日に放送されたTBSテレビの報道特集「“国宝級の発見”巨大蛇行剣の謎」をTVerで視聴した。TVerでの配信はすでに終わったがYouTubeにもアップされた。
来週の #報道特集
— 報道特集(JNN / TBSテレビ) (@tbs_houtoku) 2023年7月1日
【“国宝級の発見”巨大蛇行剣の謎】
”国宝級の発見”と言われる、
極めて巨大な蛇行した剣、蛇行剣の謎に迫ります。
この巨大蛇行剣、およそ1600年前に
日本国内で製造されたとみられていますが、
「報道特集」は、その保存処理作業に独占密着。https://t.co/gOinMikGFx
8日、午後5時半からの #報道特集
— 報道特集(JNN / TBSテレビ) (@tbs_houtoku) 2023年7月6日
後半の特集は・・・
【“国宝級の発見”巨大蛇行剣の謎】
”国宝級の発見”となった、巨大な蛇行剣。
保存処理作業に独占密着。
「赤い、めっちゃ赤い」
予告動画をアップしましたので、ぜひご覧ください #TBS #JNN pic.twitter.com/HQEQLVKLsC
7月8日放送の 「【全編】最長蛇行剣の謎に迫る」が YouTubeにアップされました。
— 報道特集(JNN / TBSテレビ) (@tbs_houtoku) 2023年7月16日
”国宝級の発見”とも言われる、極めて巨大な蛇行剣。
およそ1600年前に日本で製造されとみられていますが、番組はこの巨大蛇行剣の保存処理に独占密着しました。https://t.co/73DID33ZE8
【富雄丸山古墳発掘物語1】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年7月7日
昨年度実施した富雄丸山古墳第6次調査は、蛇行剣等の出土で話題となりましたが、厳戒態勢のなか行われたため、その様子を皆様へ広く知っていただくことができませんでした…。そこで、担当者がなるべく当時の状況が伝わるよう努めて月・金曜日に投稿!お楽しみに^^ pic.twitter.com/FRPTs8dKU4
【富雄丸山古墳発掘物語2】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年7月9日
2022年10月上旬、草刈りからスタート。考古サポーターの協力もあってスムーズに終了。そして多くの学生らとともに表土掘削。第3次調査で埋め戻した土のう袋が現れてきました!この時はまだ誰も今回の発見があるとは夢にも思わず、粛々と調査を進めていました。#考古学 pic.twitter.com/fta9o7RguD
【富雄丸山古墳発掘物語3】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年7月14日
古墳あるあるですが、ハチやヘビなどが突然現れます…。10月11日には過去5年間調査をしてきて初めてマムシが出現。蛇行剣出土の予兆だったのかもしれません。#考古学 #奈良市埋蔵文化財調査センター pic.twitter.com/xNCgTqDG8W
【富雄丸山古墳発掘物語4】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年7月17日
10月24日、墓坑の可能性がある長方形の遺構を掘削していると、明らかに埋土と異なる粘土が…!それまで不明確だった遺構が間違いなく粘土槨であるとわかった瞬間でした。#考古学 #粘土現る #驚きの始まり pic.twitter.com/zL3SfgNW0d
【富雄丸山古墳発掘物語5】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年7月21日
粘土槨と判明してさらに慎重に、墓坑の長・短軸に土層を観察するためのアゼを残して掘り下げます。埋葬施設がどのタイミングでつくられ、どういった過程で埋められたのかはここでしか記録できないので、よく観察し記録しました。 pic.twitter.com/A2vxL4a6uw
【富雄丸山古墳発掘物語6】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年7月24日
11月4日、調査に参加してくれていた学生が金属探知機をもっていたので、試しに粘土を保護した土のう袋の上からあててみると…「ビーーー」。深さ5㎝で長さ1.8mほどの鉄反応。オモチャだし、とこの時はまだ笑っていました。#蛇行剣 #予兆 pic.twitter.com/5AyFCuZs4v
【富雄丸山古墳発掘物語7】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年7月28日
11月前半はひたすら粘土槨の検出。みんなが慎重かつ熱意をもって進めるあまり、休憩前は常に足がガクガクに。なお被覆粘土上面の圧痕、南西側にはあまりみられず掘り足りてないのでは?との指摘もあったのですが…#oldnewnara pic.twitter.com/SRk5gbwsup
【富雄丸山古墳発掘物語8】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年7月30日
11月下旬。未盗掘の粘土槨があらわとなり、調査を進めるか否かを議論。本来、保存される遺跡は掘り進めないのが文化財保護の鉄則。しかし、発掘調査でしかわからないことが多いのも事実。#oldnewnara pic.twitter.com/tHjiYPvSJP
【富雄丸山古墳発掘物語9】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年8月3日
粘土槨を地区割りし、まずは構造を確認するためにアゼに沿って慎重に掘削。すると表面から約5㎝で鉄サビが出現。金属探知機の反応が的中したということは、長さ1.8mほど鉄器が副葬されているのか?!とまだ蛇行剣であることは知る由もない11月26日でした。#oldnewnara pic.twitter.com/NjBF7j8n1W
【富雄丸山古墳発掘物語10】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年8月7日
断ち割りでは中央部付近で木材を確認。形状から木棺の蓋であろうとすぐに判明したものの、陥没して落ちた蓋まで残存。なぜこんなに蓋まで残っているのか…驚きを隠せない現場一同でした。#oldnewnara pic.twitter.com/xPf8sAYLd3
【富雄丸山古墳発掘物語11】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年8月10日
アゼを残しながら鉄サビを追いかけるなか、鉄器の幅が約6㎝あることが判明。通常の刀剣は幅3㎝ほどであるため2倍…。まさか1本の長い刀剣…?そんなまさか、と妄想が的中するなど思ってもみなかった11月末でした。#oldnewnara #蛇行剣 pic.twitter.com/akQ29ZO4bO
【富雄丸山古墳発掘物語12】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年8月14日
刀剣とみられる鉄器の検出を行っていると1mを超え、1.5mを超え、金属探知機で反応のあった1.8mを超え…。しかし、現場視察に来られた誰もが1本とは思えないという反応でした。#oldnewnara #蛇行剣 pic.twitter.com/mJIIN0gGyH
【富雄丸山古墳発掘物語13】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年8月18日
記録をとり、アゼを外していよいよ全体を確認…の前に、刀か剣かを確認すべく切先の検出を目指していると、学生から「切先出てきました!」の声。間違いなく剣であることが確認できました。#oldnewnara #蛇行剣 pic.twitter.com/tOtsJNMdXb
【富雄丸山古墳発掘物語14】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年8月21日
アゼを外し全体があらわとなった剣。ぐにゃぐにゃ曲がってる気がする…蛇行剣?!と騒然。そもそも2m超えの剣がありえない上に蛇行剣は一般に5世紀以降に出土するもの。誰にも信じてもらえないような日々が続きました。#oldnewnara #蛇行剣 #奈良市 pic.twitter.com/qpPKKAlb9t
【富雄丸山古墳発掘物語15】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年8月25日
情報を損なわないよう、蛇行剣らしき鉄器の取り上げは奈良県立橿原考古学研究所の協力を得て行いました。表面を補強しウレタンで包んで縁切りし、10名ほどで息を合わせた作業。結果的に損傷することなく皆の協力で取り上げに成功しました!#oldnewnara #蛇行剣 pic.twitter.com/bu7wiA16CB
【富雄丸山古墳発掘物語16】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年8月28日
1月6日、橿原考古学研究所へ蛇行剣を運びX線撮影。そこには見事に1本でかつ屈曲した蛇行剣がうつしだされました。ついに東アジア最大の鉄剣(蛇行剣)と承認された日となりました!#oldnewnara #蛇行剣 pic.twitter.com/DBD6tCrdZF
【富雄丸山古墳発掘物語17】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月1日
掘削直前の金属探知機では鉄とともに銅の反応が。重複して銅製品があることに注意しながら調査していると、ひとりの学生から「これ銅じゃないですか?」と報告。粘土が付着しわかりにくいものの、鋭利で不思議な遺物が現れました。#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #蛇行剣 pic.twitter.com/Qdy4x2FPmI
【富雄丸山古墳発掘物語18】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月3日
不思議な遺物の性格を確認するため、露出する部分のみ汚れを除去すると、まちがいなく青銅製品で厚さ5ミリであることが判明。円形の銅鏡が割れたものか、特殊な銅板かで議論が分かれました。#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #蛇行剣 #奈良市 pic.twitter.com/nUuVJ6GL4b
【富雄丸山古墳発掘物語19】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月8日
観察を進めると、青銅製品を埋めた後で蛇行剣を副葬していることもわかりました。同時に重ねて副葬することもできたはず…。蛇行剣の検出作業に注力しつつも、これが何なのか考える日々でした。#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #蛇行剣 #奈良市 pic.twitter.com/iN0CQRPcRc
【富雄丸山古墳発掘物語20】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月10日
蛇行剣を下部の土ごと取り上げることが決まり、一部は剣と接する銅製品を傷つけないような手法を検討。ここでも橿考研保存科学研究室に応急処置を施してもらい安全に作業が進められました。#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #蛇行剣 #奈良市 pic.twitter.com/1W5mACzFIc
【富雄丸山古墳発掘物語21】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月15日
蛇行剣取り上げ準備作業で土をとっているとどんどん巨大な青銅製品の全貌が見えてきました。そして蛇行剣を無事に取り上げると見事な盾形の青銅製品が現れました。#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #蛇行剣 #奈良市 pic.twitter.com/vWyHlUAbyJ
【富雄丸山古墳発掘物語22】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月18日
盾形青銅製品の副葬状態を確認するため、アゼに沿って断ち割り調査。木棺を粘土で覆うどのタイミングで副葬されたのか、斜めになっているのが当初からのものであることなどを確認できました!#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #奈良市 pic.twitter.com/OxlZNSbxUm
【富雄丸山古墳発掘物語23】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月22日
断ち割りで露出した青銅製品の背面は直接観察できないため、スマホの内カメラで確認すると、見事な鋸歯文が!盾形埴輪でも周囲には鋸歯文が認められるため、盾形の銅板だろうと思っていました…が(次回に続く)。#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #奈良市 pic.twitter.com/SHTGp4ykJ6
【富雄丸山古墳発掘物語24】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月25日
被覆粘土を取り除き、盾形青銅製品の全貌を確認。記録作業を行い、取り上げ方法を議論。下層に副葬品がある可能性や盾の把手や銅鏡の鈕がある可能性も考慮し、遺物だけを土からはがすように取り上げることに決定。#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #奈良市 pic.twitter.com/QGV2azysyO
【富雄丸山古墳発掘物語25】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年9月30日
青銅製品は非常に薄く、取り上げは細心の注意を払って行いました(12月19日)。土から浮いた瞬間、真ん中に鈕の圧痕があることを視認。ひとまず仮置きし安定のため裏返すと鼉龍文をはじめとする見たことがない文様が。本当に鳥肌が立った瞬間でした。#oldnewnara pic.twitter.com/1nIzOxZeya
【富雄丸山古墳発掘物語26】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年10月1日
鼉龍文盾形銅鏡を取り上げた粘土面には、鈕に通してあったとみられる織物状の痕跡を確認。半円状に黒くなっていますが、本来は着色があったかもしれません。今後分析を予定しており、どういったものであるのか楽しみです!#oldnewnara #鼉龍文盾形銅鏡 #奈良市 pic.twitter.com/VrPmqQeaoL
【富雄丸山古墳発掘物語27】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年10月6日
長大な蛇行剣、比類のない鼉龍文盾形銅鏡と想定外の出土品により、粘土槨の調査は来年度に仕切り直すことに。ひとまず、約半分の被覆粘土を掘削し、木棺の蓋および身が良好に残存していることを確認し、令和5年度の調査計画に必要な情報を得ました。#oldnewnara #奈良市 pic.twitter.com/FQRS1ytdGr
【富雄丸山古墳発掘物語28】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年10月9日
粘土槨調査延期のため、これまでの調査で補足が必要だった部分をトレンチ調査。とくに、円丘部南東側では湧水施設形埴輪が出土した地点が特異な張り出しをもつ祭祀空間であることが判明!全貌は不明でまだまだ魅力を秘めています。#oldnewnara #奈良市 pic.twitter.com/K2eF1apKq5
【富雄丸山古墳発掘物語29】
— 奈良市 埋蔵文化財調査センター (@naracity_maibun) 2023年10月12日
記者発表を経て、現地公開は2日間で約4500名の皆様にご覧いただけました。足元も悪く、なかなかごゆっくりご覧いただけなく申し訳ない気持ちもありましたが、奈良市の代表的古墳となった富雄丸山古墳の魅力を伝えることができた2日間だったと思います。#oldnewnara pic.twitter.com/YO6iTKp5y5
富雄丸山古墳
File:Tomio Maruyama Kofun, funkyu.jpg - Wikimedia Commons