週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

野毛大塚古墳展 世田谷区立郷土資料館

昨年4月から施設改修工事のため休館していた世田谷区立郷土資料館は、8月1日にリニューアルオープンして、重要文化財保存処理完了記念「野毛大塚古墳展」を開催している。会期は8月1日から10月22日まで。前期と後期で展示品の一部が入れ替わる。そこで前期の最終日に「野毛大塚古墳展」鑑賞した。会期末までにもう一度訪れて2017年のトーハクと合わせてコンプリートしたい。

野毛大塚古墳は5世紀に築造された全長82mの帆立貝式古墳で、墳頂に4つの主体部(埋葬施設)が見つかっている。1897年に第2主体部の箱形石棺から滑石製模造品や鉄製武器、装身具などが発見された。これら第2主体部出土品の大半は東京国立博物館が所蔵し、2017年に重要文化財に指定された。第1,3,4主体部出土品は1989年から1992年に発掘を行なった世田谷区教育委員会が所蔵し、2016年に重要文化財に指定された。第1,3,4主体部出土品は2018年から5か年に渡って保存処理が行われ、今年3月に完了した。世田谷区立郷土資料館では、この保存処理の完了を記念して、常設展のリニューアルオープンと合わせて特別展示することになった。ちなみに、東京国立博物館では、2017年に重要文化財指定を記念して、平成館企画展示室で、第2主体部出土品を展示した。

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展示品(トーハクの2017年のパネルに加筆)
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重要文化財保存処理完了記念 野毛大塚古墳展 | 世田谷区ホームページ

野毛大塚古墳の4基の埋葬施設の番号について、

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埋葬順は第1、第3、第2、第4の順。第2が明治時代に発掘、第3が見つかる前に、第1、第2、第3と名付けたが、第1と第2の間の埋葬順の主体部が新たに見つかり、第3を第4に変更して、新たに見つかった主体部を第3と名付けたとのこと。

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