多摩川台古墳群も再訪したが、緑が生い茂り、墳丘はよくわからない。
東京都指定史跡 多摩川台古墳群
所在地 大田区田園調布一丁目六十三番 同四丁目三番 指定 平成十二年三月六日
多摩川台古墳は、八基からなる古墳時代後期の古墳群である。古墳群の南側には国指定史跡亀甲山(かめのこ)古墳、北側には東京都都指定史跡宝萊山(ほうらいさん)古墳の二基の大型前方後円墳が古墳時代前期(四世紀)に造されている。古墳群は、最初に二号墳が六世紀前半に築造され、二号墳を前方部として利用し、一号墳を後円部とする一基の前方後円墳(全長39メートル)が六世紀後半に築造された。その後、三号墳から八号墳までの円墳(直径13〜19メートル)が七世紀中頃まで継続して築造された。
発掘調査された古墳の横穴式石室内からは、副葬された直刀や鉄鏃等の武具類、耳飾りや管玉等の装身具類、馬具の轡、須恵器や土師器が出土し、墳丘部からは円筒埴輪が発見された。
本古墳群は、大田区田園調布付近から世田谷区野毛付近に所在し、昭和初期に五十四基の古墳が確認されていた荏原台古墳群の一支群にあたる。今日、荏原台古墳群の多くの古墳が都市化の波に埋もれてしまっている中で、本古墳群は往時の姿をとどめているだけでな く、当時の多摩川下流左岸地域の首長墓群の変遷をたどることができる貴重な古墳群である。
平成十三年三月三十一日 設置 東京都教育委員会
多摩川台1号墳+2号墳
多摩川台3号墳
多摩川台4号墳
多摩川台5号墳
多摩川台6号墳
多摩川台7号墳
多摩川台8号墳
多摩川台公園からの眺め