最終日の閉館間際に明治大学博物館の考古部門のミニ展示、明大コレクション52「茨城県殿内遺跡の再葬墓」を鑑賞した。昨年、佐倉市の岩名天神前遺跡を訪れてから、再葬墓に興味を持った。
茨城県稲敷市浮島の殿内遺跡は明治大学の教授であった杉原荘介氏らが中心となって調査された、数少ない弥生時代前期後半の再葬墓遺跡。遺跡からは人骨のほかに頁岩製剥片(けつがんせいはくへん)や再葬墓の副葬品としては珍しい石製の小玉が検出された。再葬墓とは、遺体を白骨化させた後に一部の骨を土器に入れて再び埋葬する墓のこと。東日本の弥生時代初期の遺跡において、土坑の中から壷形土器が1個ないし数個体検出される遺構があることは戦前から知られていた。1963年の千葉県佐倉市の岩名天神前遺跡の発掘調査で、壷の中から成人骨が見つかったこのことから、これらの遺構が墓であることが明らかになり、「再葬墓」と呼ばれるようになった。
明大コレクション52「茨城県殿内遺跡の再葬墓」開催のお知らせ | 明治大学
博物館企画展 再葬墓と甕棺墓 —弥生の墓の東西— | 明治大学
文献
[1] 杉原 荘介他 1969 『茨城県殿内(浮島)における縄文・弥生両時代の遺跡』東京考古学会
「茨城県殿内遺跡の再葬墓」明治大学博物館。
— 古代人? (@Kikiki93886931) 2022年11月15日
霞ヶ浦浮島から発見された再葬墓。
弥生時代前期であること低地であるのも学術的価値が高い。
歯や一部の骨のみを入れているとか玉類の副葬品もあるのも興味深い。
亀ヶ岡の系譜を引く工字文や縄文の土器が主体。
水神平式土器の影響がないのも特徴です。 pic.twitter.com/bOeqLyJsJw
明治大学博物館には岩名天神前遺跡、出流原遺跡、岩櫃山遺跡の学史上でも有名な遺跡が常設展示されている。
— 古代人? (@Kikiki93886931) 2022年11月15日
今回の殿内遺跡の出土品が久しぶりに展示されたことで再葬墓の比較研究には絶好の機会となった。
再葬墓の研究が一部で盛り上がっている気もする😀 pic.twitter.com/tPnFMSIyFV
「茨城県殿内遺跡の再葬墓」見どころ紹介①
— 明治大学博物館(Meiji University Museum) (@meiji_museum) 2022年12月3日
殿内遺跡は稲敷市浮島に位置する弥生時代初めの遺跡です。多くの再葬墓遺跡では一つの墓穴に複数の蔵骨器(骨壷)を納めますが、殿内遺跡では発見された墓穴の半数以上で、一つの墓穴に一つの蔵骨器を納めているのが特徴です。#明治大学博物館 #考古学 pic.twitter.com/IwxPF6xKZV
「茨城県殿内遺跡の再葬墓」見どころ紹介②
— 明治大学博物館(Meiji University Museum) (@meiji_museum) 2022年12月20日
第8号小竪穴では一つの蔵骨器(骨壷)に骨を納めるのではなく、二つの蔵骨器に骨や歯が納められていました。大きな壷からは体の骨が、小さな深鉢からは頭部の骨や歯が見つかり、一人分を分骨して納めた可能性があります。 ↓前回の紹介はコチラ↓ https://t.co/Q9rcNzdW7H pic.twitter.com/szaRGvfvYG
「茨城県殿内遺跡の再葬墓」見どころ紹介③
— 明治大学博物館(Meiji University Museum) (@meiji_museum) 2023年1月11日
殿内遺跡の発掘が始まるまでは、再葬墓遺跡から見つかる小さな土器は蔵骨器ではなく、副葬品と考えられていました。しかし、第10号小竪穴から見つかった手のひらサイズの壷形土器から歯が発見されたため、蔵骨器として使用されたことが明らかになりました。 pic.twitter.com/5JLldlys6o
「茨城県殿内遺跡の再葬墓」見どころ紹介④
— 明治大学博物館(Meiji University Museum) (@meiji_museum) 2023年1月24日
殿内遺跡から、石で作られた小玉(小さなビーズ)が2点見つかりました。
これは死者に供えられたものと考えられており、再葬墓遺跡での発見例は少なく、貴重な資料となっています。展示は1月31日まで。お見逃しなく!
前回の見どころ紹介はコチラ↓ https://t.co/5xje4fPdd0 pic.twitter.com/FKlTvIonME
考古部門コレクション展「茨城県殿内遺跡の再葬墓」は
— 明治大学博物館(Meiji University Museum) (@meiji_museum) 2023年1月30日
明日が最終日です。当館が所蔵する茨城県弥生時代の資料が見られるのは1月31日まで👀お見逃しなく!#明治大学博物館 #考古学
↓展示の見どころ紹介はリプ欄からご覧いただけます pic.twitter.com/KxrsbkFura
考古部門コレクション展「茨城県殿内遺跡の再葬墓」は、1月31日を持ちまして終了致しました。ご覧いただき、誠にありがとうございました!次回のコレクション展もお楽しみに✨#明治大学博物館 #考古学 pic.twitter.com/9uIM2WgG9T
— 明治大学博物館(Meiji University Museum) (@meiji_museum) 2023年2月2日
常設展の『再葬墓の「発見」』のコーナーに岩名天神前遺跡から出土した人骨と壺式土器が展示されていた。今まで気づかなかった。興味の有無は重要。
創立者肖像レリーフ
創立者肖像レリーフ記念碑除幕式を挙行 全キャンパスに創立者の意志を設置 | 明治大学