桶川市川田谷の川田谷古墳群に属す熊野神社古墳。円墳。径38m、高さ6〜6.5m。4世紀後半の築造。1984年の調査報告が「埼玉県古式古墳調査報告書」(1986, 埼玉県史編さん室)に収録されている。1928年、神社の社殿改築の際、地元の氏子たちが、墳頂を約6〜7尺掘り下げ整地、この時に、現在の社殿の北側回廊付近から、横約3尺、縦約6尺の矩形に粘土が固められており、玉や朱の塊が発見された。このため、正確な出土状況は不明。現存する遺物は1953年に重要文化財に指定された。
2018年に桶川市歴史民俗資料館で開催された企画展示「熊野神社古墳の物語」を見学した。また、さきたま史跡の博物館の企画展「埼玉の古墳 3」で熊野神社古墳出土の碧玉製石釧、碧玉製巴形石製品、碧玉製筒形石製品を見学した。
文献
[1] 埼玉県 1982「新編埼玉県史 資料編 2 原始・古代 弥生・古墳」
[2] 埼玉県県史編さん室 1986『埼玉県古式古墳調査報告書』埼玉県県史編さん室
[3] 東京新聞編集局 1993「古墳を歩く」
[4] 宮川進 1997「さきたま古墳めぐり」さきたま出版会
[5] 埼玉県立さきたま史跡の博物館 2018「埼玉の古墳 3 - 北足立・北埼玉・北葛飾 -」