週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

「免」が語尾に付く地名

Twitterで愛知県の西上免遺跡のツイートを見て、語尾に「免」が付く地名が気になって調べたら、柳田國男の「地名の研究」に以下の記述を見つけた。地租率ごとに土地を区別した名残か。 

肥前という国は妙に昔の呼び方の残った国で何々村何々郷という所もあればまた何村何籠という称もある。籠は何と読むか知らぬ。またあるいは大字何々字何々里もしくは何々村大字何何字何々免(めん)というのもある。免は地租の関係から出た語である。免は今の語でいえば地租率である。各免ごとに納率を異にし得たのである。壱岐いきの島へ渡ると右の名、籠、免に当る区劃を触の字を書いてフレという。

最初に、気がついたのは川崎市の久地伊屋之免(くじいやのめ)古墳。次に伊勢原市埒免(らちめん)古墳。その次に深谷市の日本煉瓦製造の上敷免(じょうしきめん)製の刻印。その次が西上免(にしじょうめん)遺跡。ここで調べる気になった。

下記の情報では長崎県に特定の語尾がつく地名が多くあるそうだ。

〜免、〜触、〜郷・・・、長崎県の特徴的な字名(落書き帳アーカイブズ)

長崎県には、大字名に特定の語尾がつくところが多く、地図を見ているだけで楽しいです。

壱岐島・・・「~触(ふれ)」ただし、港のある主要集落は「~浦」、郷ノ浦など。
田平町佐々町江迎町など北松浦郡一帯・・・「~免」
長与町時津町など西彼杵郡東彼杵郡一帯・・・「~郷」
高来町、森野町など、北高来郡南高来郡一帯・・・「~名」

調べるきっかけになった西上免遺跡のツイート。

久地伊屋之免古墳は文献[1]で興味を持った。

伊勢原市の埓免古墳は2018年秋に訪れた。
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日本煉瓦製造の上敷免製の刻印の煉瓦は旧陸軍の煉瓦遺構で見つかる。深谷市の上敷免はまだ訪れていない。いずれ訪れたい。

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こんな研究もある。「小地域地名の語尾と自然災害リスクの関連性」花岡和聖

西上免遺跡

文献

[1] 持田春吉・村田文夫 1993「久地伊屋之免古墳と虚空蔵山古墳」『考古論叢 神奈河』2 神奈川県考古学会

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