首都高速川口線の江北ジャンクションの近くにある熊の木ひろばに、熊之木圦(いり)がある。明治時代には、神領堀(じんりょうぼり)の水を熊之木圦から旧荒川(今の隅田川)に落としていた。戦後、神領堀の護岸工事で、熊之木圦は埋められていたが、神領堀緑道と熊の木ひろばの整備で発掘・復元された。神領堀は、足立区北西部舎人五丁目の見沼代用水から分岐し、南西部の江北ニ丁目まで続く全長約6キロの水路。御神領は江戸将軍家の菩提寺である上野の東叡山寛永寺の領地のこと。
熊之木橋
江北村制定記念碑(右)と大師道道標(中央:明治40年、左:寛政8年)
六阿弥陀参詣については北区の船方神社の説明板にも解説されていた。
古墳巡りを始めた頃に、入谷古墳跡を訪れた時に神領堀親水公園の写真を撮ったがブログで紹介する機会がなかったので、ここで紹介する。
文献
[1] 佐藤貴浩 2015「版木の世界」『足立史談』564号
[2] 佐藤貴浩 2018「救われた江戸時代の道しるべ」『足立史談』609号
[3] 佐藤貴浩 2019「続・救われた江戸時代の道しるべ」『足立史談』619号