旧渋沢庭園の青淵文庫(せいえんぶんこ)などの外観を見学。
青淵文庫
露台基礎と「まぐさ」
露台基礎
青淵文庫創建時の露台 (那智黒石が敷つめられたテラス部分) 基礎の一部である。 コンクリートを打った上に煉瓦を積み、基礎と している。
煉瓦の上には、露台の縁石として御影石を敷き並べていた。
枡と土管は雨水を排水するためのもので、 排水口には鋳物のふたを設けていた。 露台には緩やかな勾配がついており、雨水は露台の端の要所に設けられた集水枡に流れ、各枡をつなぐ土管を流れ、下水本管に排水されていたようである。
2002(平成14)年の修理で、露台の基礎は、補強のため鉄筋コン クリート造に改められた。
露台下より出土した『まぐさ』
露台下部の堀削中に土の中より発見されたものである。これは扉や窓の開口部上部に繋ける「まぐさ」と呼ばれる部材で、形状、寸法から「控室」(台所北側)出入口の「まぐさ」であることが判明した。
表面に張られたタイル裏面の刻印「泰平」の文字の跡や鋼製建具を固定した金具、壁の漆喰塗が残っていることから、建物は、タイルを張り、建具を取りつけ、壁の仕上げを終えた完成間近の状態で1923(大正12)年9月に、関東大震災によって壁が崩れるなどの大きな被害をうけたことがわかる。
また、タイルは京都の「泰平居」という工房でつくられたこと、青淵文庫の主要構造は煉瓦造であったが、「まぐさ」部分には鉄筋コンクリートが用いられていたこと、などがわかる。
晩香盧(ばんこうろ)
鍰煉瓦近景。 pic.twitter.com/Zbnbx5PrYT
— Stray bk (@stray_brick) 2022年6月26日
鍰煉瓦の向こうは晩香廬。 pic.twitter.com/D9BVr6A97n
— Stray bk (@stray_brick) 2022年6月26日
山形亭跡