取手市に残る将門伝説の地を散策。
平将門の墓との伝説がある仏島山古墳。1895年(明治28年)に古墳は開墾され、土は学校建設予定に運ばれた。この時、多数の埴輪と石棺が出土し、石棺からは人骨・刀剣・勾玉・鏃などが発見され、帝室博物館(現在の東京国立博物館)に収蔵されたという。また、1933年(昭和8年)に岡堰の工事のため土が削られ、古墳は消滅した。この時の出土品も帝室博物館に収められた。1935年に地元の山王村史蹟保存会が仏島山古墳と大日山古墳を県の史蹟指定の請願を県知事に提出、翌年、大日山古墳のみ県の史蹟に指定された。仏島山古墳は、2008年に遺存状態を確認するための発掘調査が実施されたが、1895年と1933年の記録を裏付ける土層は確認されなかった。現地の説明板では、径約30mの円墳と推定されている。