中新里(なかにいさと)諏訪古墳。前方後円墳。全長約41m、高さ3.5m。6世紀中頃の築造。前方部を南に向ける(N-177°-W)。盾型の周溝。後円部の周溝幅は最大4.5mで、前方部の周溝は明瞭でない。1935年ごろに大々的に盗掘された。馬具、直刀、勾玉などが出土したと伝わる。調査によると主体部(埋葬施設)は袖無型横穴式石室で一枚石の奥壁の上に天井石が残っていた。石室を補強するため石室を取り囲む控積み(ひかえづみ)、葺石、埴輪、土器を検出。早朝で朝露に濡れていたので墳丘には登らなかった。
文献
[1] 神川村教育委員会 1984 『神川村遺跡群発掘調査報告III』神川村教育委員会
[2] 近藤義郎 1994『前方後円墳集成 東北・関東編』山川出版社
[3] 宮川進 1997「さきたま古墳めぐり」さきたま出版会
[4] 野崎正俊 1998「【探訪】武蔵の古墳」
[5] 神川町教育委員会 2004 『神川町教育委員会文化財調査報告21:中新里諏訪山古墳 第2次・3次調査』神川町教育委員