週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

「古代多摩に生きたエミシの謎を追え」 帝京大学総合博物館

昨年末に帝京大学総合博物館で開催された企画展「古代多摩に生きたエミシの謎を追え」を観覧した。八王子キャンパスから出土した赤く彩られた土器を調査したところ、東北地方で多く発見されている「赤彩球胴甕(あかさいきゅうどうかめ)」と呼ばれる土器があり、特に岩手県北上盆地で集中して発見されている、作られた時期は奈良時代後期から平安時代初め、東北より南では全く発見されていないため、八王子キャンパスから出土した赤く彩られた土器は岩手県北上盆地に由来があるとする。当時、東北地方はエミシと呼ばれる人々が住んでおり、この土器を作ったのはエミシと考え、その頃は、朝廷がエミシの支配を強めようとしてエミシとの争いが激しくなる時期で、赤彩球胴甕は朝廷とエミシの動向を探る上で重要な土器とのこと。東北と八王子キャンパスで発見された赤彩球胴甕の表面を電子顕微鏡で分析すると、東北の土器は鉱物性のベンガラ(酸化鉄)の可能性が高く、八王子キャンパスの土器はバクテリア由来のパイプ状ベンガラだった。八王子キャンパスを調査するとドブ(排水穴)からパイプ状ベンガラが見つかった。このことから八王子キャンパスの赤彩球胴甕は多摩で作られた可能性が高いとする。

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帝京大学総合博物館|帝京大学

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