昨年に引き続き今年も蟹ヶ谷古墳群の発掘調査の現地説明会が開催されたので参加した。4ヶ年事業の2年目。
1号墳。前方部後円墳。墳丘の真上にトレンチを設定して前方部と後円部の関係を調査中。下総型円筒埴輪と思われる埴輪片を検出。埴輪から6世紀後半から7世紀の築造と推定される。
2号墳。円墳。南側に設定したトレンチでは墳丘の盛り土の工法がよく観察できる。
外側に堤状の盛り土をつくり、内部を水平に積む様子がわかる。
2号墳は弥生時代後期の住居跡に築造されていたことが判明。弥生土器片と縦穴住居跡の床面を検出。
3号墳。円墳。調査は行われていない。
仮称4号墳。須恵器の大甕を検出した地点を調査。埋葬部はなく祭祀を行った場所の可能性が高くなった。4号墳の手前のトレンチでは8世紀の縦穴住居跡が検出された。トレンチの土嚢は去年の調査で埋め戻した時のもの。
周囲の斜面には横穴墓がある。
中央のライフの看板(緑地にオレンジのクローバー)の奥の2本の鉄塔うち左の鉄塔のあたりが橘樹官衙遺跡群。歩いて30分ぐらい。
仮称5号墳。縄文時代の土器片しか出土しないので古墳の可能性は低そう。
神庭緑地の入口にこんな案内板が設置されていた。
この日は神奈川県立中原養護学校の角に現地説明会の案内板があった。矢印の表示がないので初めての人は戸惑うだろう。
井田伊勢台公園からの眺め
蟹ヶ谷古墳群の現地説明会。今年は1号墳の墳頂でトレンチ調査。あとは去年の続き(3号墳、仮称4号墳、仮称5号墳)。 pic.twitter.com/Ugy7laxhmg
訂正: 昨年に引き続き調査しているのは3号墳ではなく2号墳。
— ぶじん(挂甲の武人) (@kufunmeguri9) 2019年3月2日
蟹ヶ谷古墳群 現地説明会【神奈川県川崎市】
— ぺん@古墳巡り (@pen_kofun) 2019年3月2日
毎年調査されている当古墳群ですが、今年はうち4基で発掘が行われました。1号墳からは埴輪が、2号墳では版築の様子が、4号墳は主体部がなく横穴墓にともなう墳丘であることが、5号墳は自然地形であることがそれぞれ確認されています。 pic.twitter.com/tlobWQCAZP