9月3日に開催された中根八幡遺跡の現地説明会に参加した。中根八幡遺跡は縄文時代の直径160mの環状盛土遺構をもつムラの跡。國學院栃木短期大学と奈良大学が共同で学術調査を行なっている。環状盛土遺構は、盛土をドーナツ状の堤に造った縄文時代の遺構で、小山市寺野東遺跡で1990年から1995年の調査で初めて発見され、その後、埼玉県や千葉県で発見が続いている。
遺構の構造
凹地の調査区。関東ローム層が平らに削られている。
環状盛土遺構の調査区。関東ローム層の上の縄文時代の層の上に関東ローム層の土が盛土されている。環状盛土遺構が人為的に造られたことがわかる。
学生が環状盛土遺構の測量図を作成中。
今回の調査で出土した耳飾りと土偶。
環状盛土遺構の分布
文献
[1] 中根八幡遺跡学術発掘調査団 2018 『栃木県栃木市中根八幡遺跡第3次発掘調査概要報告』中根八幡遺跡学術発掘調査団(奈良大学・國學院大學栃木短期大学)
[2] 國學院大學栃木短期大学考古学研究会 2020 『栃木市中根八幡遺跡(2019年度版リーフレット)』中根八幡遺跡学術発掘調査団
[3] 國學院大學栃木短期大学考古学研究会 2022 『中根八幡遺跡(リーフレット)』中根八幡遺跡学術発掘調査団