週末は古墳巡り

古墳とは、およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓のこと。その数、およそ20万基。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

愛宕神社古墳 石岡市貝地

常陸国府跡から南東に1.2kmの位置にある愛宕神社古墳。円墳。一部削平。墳丘に愛宕神社を祀る。また、平景清を祀る景清塚とも伝わる。 「平景清公之霊地」の碑 平景清公之霊地 平景清公者勇壮果敢平家武将有幾多戦功矣 壇浦敗走後被令常陸国守護八田知家幽閉…

瓦塚遺跡 石岡市部原

瓦塚遺跡(かわらづかいせき)は奈良時代に常陸国分寺・国分寺尼寺などを建立したときに屋根に葺く瓦類を製造した窯跡。2007年(平成19年)から2012年(平成24年)の調査で8世紀前葉から10世記前葉の瓦窯跡が合計34基も確認された。特に常陸国分寺・尼寺に葺かれた…

長堀2号墳 石岡市柿岡

佐自塚古墳の西約1kmの標高35mほどの平坦な台地上に所在する長堀2号墳。佐自塚古墳と長堀2号墳の間には恋瀬川が流れる。長堀2号墳は丸山古墳とほぼ同一規模の前方後方墳。全長46m。 左手前が前方部、右奥が後方部 左奥が後方部、右手前が前方部 後方部 左手…

お茶の水橋の都電跡 文京区湯島

お茶の水橋の改修工事で、都電の石畳と線路の遺構が見れるチャンスと聞き訪れた。明治時代から戦前にかけて御茶ノ水と日本橋地区を結んでいた都電「錦町線」の跡。太平洋戦争中の1944年に運行を休止した。今回の工事は石畳や線路の下にあるコンクリ―トを刷新…

佐自塚古墳 石岡市佐久

丸山古墳の北に約550mの丘陵の南端尾根にある佐自塚古墳。前方後円墳。全長58m。後円部の中央の墳頂下約1.5mの地点から約6mの割竹形木棺を収めた粘土槨の埋葬施設が検出されている。5世紀中葉前後の築造。大型の粘土槨を主体部とする古墳は、茨城県では大洗…

二子塚古墳(丸山4号墳) 石岡市柿岡

丸山古墳を見学した後で、「古代散策ロード」の地図にあった二子塚古墳を探索した。 説明板を発見。二子塚古墳(丸山4号墳)は、丸山古墳の東方30mに位置する前方後円墳。全長35m。主軸は西北方。説明板の左に後円部の横穴式石室の開口部に至る進入路があった…

丸山古墳 石岡市柿岡

第十代崇神天皇の第一皇子の豊城入彦命の奥津城との伝承がある丸山古墳。前方後方墳。全長55m。1952年(昭和27年)に明治大学後藤守一教授の指導で発掘調査され、後方部の墳頂下約2mの地点から粘土槨が見つかった。4世紀後半ごろの築造。11基(前方後方墳1・前…

岩谷古墳 石岡市青田

土浦市と石岡市を結ぶ県道138号の朝日トンネル(1,784m)を抜けた先にある岩谷古墳。円墳。複式構造の横穴式石室が開口する。東日本大地震で石室の壁石が1枚倒れた。平成29年度に発掘調査と石室の解体、修復、墳丘の復元を実施。 「石岡を掘る4展示解説」に復…

特別展「人、神、自然」東京国立博物館

トーハクの本館で「高御座と御帳台」を見学して、平成館で「出雲と大和」を鑑賞してかなりお腹いっぱいだったが、さらに東洋館で開催中の特別展「人、神、自然 - ザ・アール・サー二・コレクションの名品が語る古代世界 -」を鑑賞した。 ザ・アール・サー二…

特別展示「高御座と御帳台」東京国立博物館

東京国立博物館で特別展示されていた「高御座と御帳台」を最終日(1/19)に見学した。天皇陛下の御即位に伴う国の儀式として昨年10月22日に挙行された「即位礼正殿の儀」で、天皇陛下が宮殿の正殿松の間に置かれた高御座(たかみくら)にお昇りになり、皇后陛下…

特別展「出雲と大和」東京国立博物館

東京国立博物館で開催中の特別展「出雲と大和」を鑑賞した。我が国最古の正史「日本書紀」編纂から1300年を記念して、出雲と大和の名品が東京に集結。見どころは、2000年に出雲大社境内遺跡で出土したスギの大木3本を束ねて一柱とした心御柱(しんのみはしら…

常陸國總社宮 石岡市総社

常陸國總社宮は常陸国の総社。 いきなり煉瓦、これは灯籠? 随神門(ずいしんもん) 祝オリンピック 日本武尊(やまとたけるのみこと)腰掛石 手塚治虫と常陸国総社宮|常陸国総社宮 御神木(楠) 土俵 常陸国総社宮 寅年にちなんで虎塚古墳をモチーフにした御朱印…

常陸国府跡 石岡市総社

石岡市立ふるさと歴史館は、石岡市民会館や石岡小学校とともに府中城跡にあり、石岡小学校の校庭の地下には常陸国府跡が保存されている。常陸国府跡は平成10年度から18年度の発掘調査で発見された。国府中央部の国庁と西側に位置する曹司の存在が明らかにな…

「舟塚山古墳とその時代」石岡市立ふるさと歴史館

石岡市立ふるさと歴史館で開催中(2/2まで)の企画展「舟塚山古墳とその時代」を見学した。舟塚山古墳は、東日本で2位の規模を誇る前方後円墳。北西に筑波山、南東に霞ヶ浦を望む景勝の地に、巨大な舟が停泊しているように佇む。1921年(大正10年)に国の史跡に…

「古代多摩に生きたエミシの謎を追え」 帝京大学総合博物館

昨年末に帝京大学総合博物館で開催された企画展「古代多摩に生きたエミシの謎を追え」を観覧した。八王子キャンパスから出土した赤く彩られた土器を調査したところ、東北地方で多く発見されている「赤彩球胴甕(あかさいきゅうどうかめ)」と呼ばれる土器があ…

和名埴輪窯跡群 吉見町和名

和名湖の北側斜面一帯は多くの埴輪が発見されることで知られていた。1974年(昭和49年)の発掘調査で4基の埴輪を焼いた登り窯跡が見つかたった。1987年(昭和62年)にはさらに1基の窯跡が確認され保存されている。未発見の窯跡も含め和名埴輪窯跡群は県内有数の…

山の根古墳群と三ノ耕地遺跡 吉見町久米田

山の根古墳群の山の根1号墳は、吉見丘陵南端の尾根の上に、前方部を南に向け、三ノ耕地遺跡のある沖積低地を見下ろすように立地する。前方後方墳。墳長54.8m。墳丘は地山の削り出しと、盛り土で形成。4世紀前葉の築造。三ノ耕地遺跡の墳墓群との連続性が想定…

楓山古墳 熊谷市箕輪

阿諏訪野古墳の南に200mの位置にある楓山(かえでやま)古墳。古墳時代後期の円墳。 にほんブログ村

阿諏訪野古墳 熊谷市箕輪

埼玉県内の円墳で2位の規模を誇る甲山古墳から北東に650mの位置にある阿諏訪野(あすわの)古墳。古墳時代後期の築造。墳頂に祠を祀る。 にほんブログ村

大谷瓦窯跡 東松山市大谷

大谷瓦窯跡は瓦を専門に焼いた奈良時代後期(7世紀後半)の頃の窯跡。雑木林に包まれた丘の傾斜を利用した全長約7mの半地下式の登り窯。平瓦、竹瓦、蓮花文様のある瓦当(がとう)などが出土。 大谷瓦窯跡/東松山市ホームページ 大谷瓦窯跡 文化遺産オンライン…

比丘尼山横穴墓群 東松山市大谷

三千塚古墳群の第8支群が分布する通称「比丘尼山」の南斜面に分布する比丘尼山横穴墓群。笹が生い茂り、開口する3基を見つけるのも容易でない。 「比企地方に移住した渡来系氏族の壬生吉志(みぶきし)氏との関わりあいのある墓制とも考えられています。」と説…

雷電山古墳 東松山市大谷

北部比企丘陵の尾根上、標高90mに立地する雷電山古墳(らいでんやまこふん)。三千塚古墳の主墳。帆立貝形古墳。全長80m。三段築成。三段目が盛土で、一・ニ段目は地山を削り出して造られている。5世紀初頭の築造。後円部に大雷神社を祀る。周囲は川越カントリ…

円正寺古墳群 滑川町土塩

滑川町の森林公園滑川乗馬学校の南西の人通りのない林道を進むと祠の鳥居脇に滑川町教育委員会による「円正寺古墳群」の説明板が立つ。 祠の裏が盛り上がっている 怪しい石がある。これが「石室に使用されたと思われる凝灰岩」か? 祠の前から鳥居を振り返る…

塩古墳群の第I支群 (その2) 熊谷市塩

塩古墳群第I支群の続き。道の反対側。 塩13号墳。方墳。一辺12m。 塩14号墳。方墳。一辺13m。 塩15号墳。方墳。一辺12m。 塩16号墳。方墳。削平。規模不明。 塩17号墳。方墳。一辺8m。 塩18号墳。方墳。一辺13.2m。 塩19号墳。方墳。一辺13.8m。 塩21号墳。…

塩古墳群の第I支群 (その1) 熊谷市塩

墳活初めの続き。熊谷市の塩古墳群の第I支群。塩古墳群は、和田川右岸の丘陵上に形成された古墳時代前期から後期にかけての古墳群。I〜VII支群で構成され、99基の古墳が確認されている。第I支群(狸塚支群)は36基の古墳で構成され、標高80m域に分布する前期古…

天神山1号墳、3号墳 嵐山町勝田

天神山古墳群の続き。 天神山1号墳。円墳。 天神山1号墳の墳丘上に大きな窪みと河原石? 天神山3号墳。円墳。 左奥が天神山2号墳、右手前が天神山3号墳。 左手前が天神山2号墳、右奥が天神山1号墳。 花見台第一公園の調整池 嵐山町のマンホール蓋 天神山1号…

天神山2号墳 嵐山町勝田

墳活初めの3基目は嵐山町の天神山古墳群の天神山2号墳。花見台第一公園の調整池の北にある淡洲神社の裏山を登ったところにある。 淡洲神社 「イノシシ注意」の道 左が天神山1号墳、右が天神山2号墳。 天神山2号墳。円墳。径15m。凝灰岩の切石を使用した胴張…

稲荷塚古墳 嵐山町菅谷

墳活初めの2基目は、嵐山町の稲荷塚古墳。胴張型の複式構造の横穴式石室を持つ。側壁は結晶片岩の扁平な割り石の小口積み。奥壁と天井部は大きな一枚岩の片岩。 文献[2]によると胴張型横穴式石室について「渡来人である壬生吉志氏の一族が武蔵国に来て広めた…

若宮八幡古墳 東松山市石橋

今年の墳活初めは、東松山市の若宮八幡古墳。下唐子古墳群の塚原支群の主墳。円墳。径34m。6世紀後半の築造。胴張型の複式構造の横穴式石室を持つ。砂質凝灰岩で「切石切組積工法」を採用。墳頂に八幡神社を祀る。 2018年にノーベル物理学賞を受賞した梶田隆…

講演会「出雲の青銅器祭祀から大和の前方後円墳祭祀へ」(11/23) よみうり大手町ホール

昨年11月23日に、日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」関連講座、第9回 奈良県立橿原考古学研究所東京公開講演会「出雲の青銅器祭祀から大和の前方後円墳祭祀へ」を聴講した。講演者は東京国立博物館副館長の井上洋一氏、出雲弥生の森博物館名誉館長の渡…