JR川崎駅西口に隣接する商業施設のラゾーナ川崎プラザ(2006年開業)は東芝の堀川町工場の跡地が再開発され生まれ変わった。商業施設の各所に堀川町工場の名残のオブジェが隠れている。その一つが東側の駐輪場近くにある堀川町工場の基礎のレンガ。最近、ひょんなことから、明治時代に各地に造られたレンガの遺物を探している方々がいることを知った。古墳めぐりと同じようにディープな世界のようだ。興味が湧いたので川崎市の古墳めぐりのときにラゾーナを訪れた。1908年に東芝の前身の東京電気の川崎工場として開業。その後、東芝堀川町工場、東芝川崎事業所となり、2000年に閉鎖された。戦前はタングステンランプ、戦後はブラウン管、半導体を製造。1984年に東芝ビルディングが港区芝浦にできるまで、本社機能が置かれた。
東芝ブラウン管発祥の碑
東京近郊のレンガ建物は、1872年(明治5年)の銀座大火のあと、不燃化対策として計画された銀座煉瓦街に始まる。これらのレンガ建物は1923年(大正12年)の関東大震災により倒壊等の被害を受け、地震に弱いとの評判が立ち姿を消した。
ちなみにかつて川崎駅前のあたりは低湿地で、加瀬台古墳のある加瀬山や、白山古墳を削って採取した土で埋め立てられた。
川崎駅東口にある緯経度標
川崎市のデザインマンホール蓋